おとめ座
「飛躍または再創造」
自分を中心に物事を回す
今週のおとめ座は、飛躍した目標設定をしていけるとき。あるいは、自分を中心に物事を回していくよう動いていくため、誰かにそっと背中を押してもらいに行くような星周りです。
自分でも、決壊前のダムのように、あと少しの後押しが大きな飛躍や展開へと繋がっていきそうだと、なんとなく感じているのではないでしょうか。
逆にそうでなければ、どこかで自分が世界から取り残されているという気分が拭えないまま在り続けなければならない。
だからこそ、ただなんとなく楽しく過ごしていければいいと自分に嘘をつくのではなく、自分のために自分で設定した目標へ向けて、働きを開始していく。
そしてそれには、既に自分のために定めた目標へとひた走っている者の姿からバトンを受けとっていく必要がある。いずれ自分もまた誰かにバトンを渡していけるように。先を見据えましょう。
働くことの意味と価値
工場で仕事する者の姿に美しさを見出し、自らもまた工場労働に身を投じていた哲学者シモーヌ・ヴェイユは、「労働と神秘」という章の中で次のように述べています。
「人間の偉大さとは、つねに、人間が自分の生を再創造することである。自分に与えられているものをつくり直すこと。自分が仕方なく受けとっているものをも、きたえ直すこと。労働を通じて人間は、自分の自然的な生をつくり出す。」
労働には、決して売り上げや労働力など単に数値で置き換えることができない何かがあって、それは自分を「きたえ直していく」ことで、新たな人生、新たな未来を「つくり出す」ことなんだ、と言うのです。
ただ働く、仕方なく給与として代価を受け取る、そうしたマンネリの輪から抜け出すこともまた、「自分のために働く」ということに違いありません。
飛躍とは、再創造でもあるのです。
今週のキーワード
シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』。