おとめ座
自信を耕す
神は細部に宿る
今週のおとめ座は「天牛の髭の先まで斑を持てり」(伊藤伊那男)という句のごとし。あるいは、「こうでしか在りえないのだ」という自分なりの流儀を、ひとつ見出していくような星回り。
「天牛」はカミキリムシのこと。
その全身が斑点に覆われていることはよく知られていることではありますが、作者は生きて動いているかみきりを目の前にして凝視していく中で、斑点が特徴的な長く太い「髭(ひげ)の先」にまで及んでいることに感嘆しているのです。
同じ凝視するのでも、これが死んだかみきりの標本であったなら、作者もここまで感嘆することはなかったでしょう。
その意味で、掲句はまさに細部にわたるこだわりを大切にするおとめ座らしさを体現した句なのだとも言えます。
16日(金)におとめ座から数えて「自分らしいやり方」や「ライフスタイル」を意味する6番目のみずがめ座で満月を迎えていく今週は、どうしようもなく目がいってしまうものを軸に自分なりの生活や仕事の仕方をすっと整えていくことができるはず。
自覚と願望の違い
別の言葉で言い換えると、今週は「自信」ということについて考えさせられるような流れになっていくかもしれません。
つまり、あなたは自分のことを今どんな自分で在ると確信しているのか、ということです。
例えば、「(自分には無理かも知れないけど)ああなりたいな」、とか、「(〇〇に好かれるために)こう見せたい」といった願望やそれを動機とした擬態は、本当の意味での自信ではありません。
願望は願望でしかなく、魂の自覚(=本来の自信)とは別の回路なのです。
もちろん、自信を持ちたくても人間関係で思わず足を掬われるような思いをしたり、さっさと何かを否定することで切り抜けたくなる困難にあうと、つい願望をかき消された気がして立ちすくんでしまうかもしれません。
それでも、今週はこうでしかありえないのだ、という確信を持てる時間を生活の中に増やしていくことで、あなたは自分の自信を耕していくことができるはず。
今週のキーワード
夢中でいられる時間