おとめ座
自分聖地化計画
与えていく立場へ
今週のおとめ座は、自分そのものを「パワースポット(or聖地)化」していくような星回り。
新年に欠かせない行事といえば初詣ですが、今年の初詣は例年以上に特別な意味を持つかもしれません。というのも、2017年はこれまでどちらかというと受け取る側だったあなたが、本格的に「人にパワーを与えていく立場へ」移っていくことがテーマとなるから。今週はそのための今年最初の、そして大事な契機なのです。
それは自分が何者で、何を専門とし、どこまでを自分がカバーするべきなのか、またそこで自分が関わっていくのはどんな相手なのか、改めて自らの本分を弁えていくための「自己プロデュース力」が問われてくる時と言えるでしょう。あるいは、あなたという畑で時間をかけて実らせてきた作物を自分で手に取って、どこに出荷して、どうやって売ろうか、一から、ただし冷静に考えていく場面であるとも言えます。
パワースポットか聖地か
自分で書いておいてなんなのですが、「パワースポット」という言葉には、どこか「量化できるパワーを授受する・できる」という物質主義的な眼差しが見え隠れしているところがあって、そうした視点で聖地(or自分)を見ることに慣れてしまうと、どうしても見栄やプライドなどの自意識でがんじがらめになってしまい、聖地が本来もっている深みを見失ってしまうように思います。
例えば以前参加したシンポジウムの席で宗教学者の鎌田東二は、本来聖地とは「『風の谷のナウシカ』に出てくる「腐海の底(空気・水・土が清浄な場所)」のように、深い深いエコシステムを持っていることがその源泉」なのだと語っていました。
例えば伊勢神宮にしてもそこには川が流れ、森があり、山がそびえ、海が近く、巌がある。田植えをする人が住み、土壌を豊かにしてくれるミミズがいる。神宮の社や境内だけに目を向けるのではなく、そこを中心に回る生態系全体を見ていくのでなければ、聖地の真価は見えて来ないでしょう。
同様に、自分ひとりができることだけに目を向ければ、ちっぽけな存在に映るとしても、あなたを支えてくれている大地や、おなじ大地にすむ隣人、協力者、先達、さまざまなつながりなど、上下左右に配置された縁をひもといていくことで初めて、あなたという聖地の全容が見えてくるはず。くれぐれも、あなたをめぐるエコシステムをあなたの中のエゴシステムに回収させてしまうことのないように、気を付けて過ごされるようにしてください。
今週のキーワード
自己プロデュース力、腐海の底、深い深いエコシステム、生態系全体を見ていくこと、「人にパワーを与えていく立場へ」(2017年)