おとめ座
鉛筆と消しゴム
現実のデッサン
今週のおとめ座は、「念ずれば現ず、思えば在る」を地でいくような星回り。すなわち、然るべきタイミングを待った上で、使うべきパワーをはかり、つかまえ、使っていくこと。
流れている水を生きているとは誰も思いません。けれど、人間の70%を構成しているものは水であり、人の中の水は生きているように感じられるはず。
何かが「在る」ということも、これと似ているのではないでしょうか。というより、心の内外は本来ひとつであり、この世における唯一の存在は「思い念じる心」に他ならないという風にも考えられます。
守護星である水星がうお座に入っていく今週はこれまで厳然としてあった線引きが消えやすく、どこか「俺は、私は、自由だ!」と目の前の空間に力いっぱい好きな絵図を描いていきたくなるような、いつもとは違った伸びやかな衝動を感じていくことができるかもしれません。
それでも、もし不安になってしまった時は、「何を描こうと、何の色をぬろうと、自分を妨げるものは何もなく、人は常に自分の信じているように在るのだ」ということを、どうか自分に言い聞かせてみるといいでしょう。
「The Times They Are A-Changin」
ボブ・ディランの「The Times They Are A-Changin(時代は変わる)」の冒頭の歌詞は、今週のおとめ座のテーマソングと言っていいかもしれません。
「仲間を求めるがよい/どこにいようとも/君の周りでは/流れが渦巻いてるのだから/気をつけろ/でないと溺れるぞ
もし君に/未来があるなら/ちゃんと泳ぐんだ/沈んでしまわないように/時代は動いていくのだから」
そう、時代は変わる。私も変わる。すべては不意に変わっていく。
そうした中で、自ら引いた引き返すことのできないラインをどこかで思い切って飛び越えることで、人生においてひとつの時代は終わっていくのです。先の曲の歌詞の最後のフレーズは次のよう続きます。
「ラインが引かれると/呪いが放たれる/足の遅いやつだって/早くなることもある
今新しいことも/明日には古くなる/秩序だって/混沌に変わる
正義だって/悪徳になる/時代は動いていくのだから」
常に動き続ける時代とともに「在る」ために。
今のあなたには、どこか人間が発揮しうる無謀さや無鉄砲さの極致に振れていくようなところがありますが、それこそが「念ずれば現ず、思えば在る」の感触なのだと言えるかもしれません。
今週のキーワード
時代は変わる、私も変わる