いて座
破裂と裸身
一線を越える
今週のいて座は、「それぞれにふくれ癖あり年の餅」(丸谷才一)という句のごとし。あるいは、膨れあがる思いを見えなくしてしまうか、そのまま破裂するまで思いが膨らむままにしていくか、いずれかを選んでいくような星回り。
正月に餅をいくつか網に並べて焼いていると、餅が決して同じようにはふくれないことが改めてよく分かる。横へずれるのもあれば、真上にきれいに膨れ上がっていくものもあり、ついにまったくの不発の終わるものもある。
まるでどこかの誰かのようだが、さて、では自分はそのうちのどれだろうか?
どれか見極めるにはまずそれなりの時間の経過が必要となる。逆に言えば、途中で怖くなって餅をひっくり返したり、面倒に感じて皿に移してしまっては、見極められるものも見極められないのだ。今週のあなたは、このことをよく肝に銘じておく必要があります。
それは、「自分は自分」と割り切るためには、怖さや面倒さをどこかで越えていかねばならないから。今週は、一度越えてしまえば後戻りできない一線を悠然と越えていくぐらいの気概が欲しいところです。
ギグのように
今週は精神的にも身体的にも、自分を「さらけ出したい」という衝動が強くなっていくかもしれません。
性的なことに時間を費やす人、それについて語る人にさえも、私たちの社会は罪悪感を埋め込もうと必死ですが、その一方で絶え間なく流れ込んでくる広告は相変わらず性的なメッセージでいっぱいです。
こうした矛盾に満ちた外野の状況を、あなたは自分の身一つで背負い、投げ飛ばし、本来の自然体を取り戻そうとするでしょう。
膨らむ思いが一度破裂してみなければ、一向に裸の自分なんて分からないものです。破裂してみるのも長い目で見れば必要なことだと、自分に言い聞かせてみるといいでしょう。
今週のキーワード
ルビコン川を渡れ