いて座
誰かと共に在るために
パワーレスな自分を許す
今週のいて座は、「日当たりの土いきいきと龍の玉」(澁谷道)という句のごとし。あるいは、自分よりも輝いている他人から力を借りて、そこに便乗していくような星回り。
山林や庭園の草むらをかき分けていると、深い藍色の宝石のような球を見つけることがある。それが「龍の玉」の実であり、葉も長く、下草なので、どうしても日陰の植物といったイメージが抱かれることが多い。
しかし、掲句では日にさらされ、さらにはいったん目線は周辺の土へと向けられ、その上で最後に「龍の玉」へと戻ってくる。
これは、人に例えれば、ふだんは内気で話下手な人が、ひょんなことから脚光を浴びてしまって、恥ずかしそうに俯いているような格好とも言える。作者には、そんな姿がたまらなく愛おしく思えたのだろう。
楽天的で野性味あふれる行動家、といったたくましい描写の与えられることの多いいて座の人だって、そんなふうに精彩を欠く瞬間はある。
そのこと自体を悔やんで自分を責めたりするよりも、開きなおって自分より輝いている相手からパワーをわけてもらうのも、生きる知恵と言えるだろう。今週のあなたは、そういう知恵をいかに発揮していけるかが問われてくるかもしれません。
大切な合図としてのウインク
ここでひとつ、いやふたつ質問です。
最近ウィンクをしたのはいつでしょうか? そもそも、誰かに何かを伝えるためにちゃんとウインクしたことはありますか?
「ウインク」といのはその意味するものが微妙なジェスチャーのひとつで、もともとは誘惑というより、単に目が合ったことを強調するための「合図」を示すものでした。
例えば何らかの決定的な「ふり」をしている相手にウインクをすれば「自分は気付いているよ」という合図になります。
今週は、なにか大事なことを共有できそうな相手には、きちんと合図を送っていきましょう。
今週のキーワード
開きなおる