いて座
交友ゲームの再構築
こちらは7月19日週の占いです。7月26日週の占いは諸事情により公開を遅らせていただきます。申し訳ございません。
「書く⇒話す⇒聴く」
今週のいて座は、「カード・ダイアローグ」というメソッドのごとし。あるいは、いつも何気なくしてきたことを少し違った形に再構築していくような星回り。
「カード・ダイアローグ」とは、カードで言葉を可視化して、フラットな対話の場をつくっていくためのメソッドとして2017年にサトウアヤコさんが考案・公開したもの。
テーマを提示する「トピックカード」に対して、「引用カード(他者の言葉)」と「考えカード(自分の言葉)」を使い、順番にカードを出して話をしていくのですが(四人程度の少人数を想定)、そうして生まれる「書く⇒話す⇒聴く」という流れを繰り返すことによってコミュ力が高い人に引っ張られたり流されることなく、フラットに議論していくことができるのだそうです。
また、他者の言った言葉や本のテキストを書く「引用カード」と自分の思っやことを書く「考えカード」を同じサイズにすることで、自他の考えを分けつつもそれらを等価値に扱えるようにしておくことで、誰が言ったかではなく、議論そのものに集中できるのも特色。
さらに、各カードには書き込んだ時間も記録できるため、さながら楽譜のように後から議論を時間軸に沿って再現することもできるなど、会話の可能性を広げてくれる工夫と創意がちりばめられているのです。
24日にいて座から数えて「再解釈」を意味する3番目のみずがめ座で満月を迎えていく今週のあなたもまた、会話であれデートであれ睦み事であれ、まるではじめてそれを行うかのように、新鮮な気持ちと新たな創意工夫とともに取り組んでみるといいでしょう。
「己れに如かざる者を友とすること無かれ」
論語のこの一節はしばしば「自分に及ばない人を友にして付き合ってはいけない」と訳されますが、「如かざる」を「及ばない」とか「劣った」という意味にとってしまうと、どうも功利主義的で孔子らしくありません。
白川静さんの『漢用字解』で「如」を引くと、もともとこの漢字は祝詞を唱えている巫女の姿を表したもので、神意を問いそれに近づくことを「如く」と言うのだそうです。つまり、「如かざる」とは「(巫女が神に対してするように)一体化することのできない」という意味であり、「sympathy(自分の感情が主体の共感)」ではなく「empathy(相手の感情が主体の共感)」に近い言葉なんですね。
そして、いて座の人たちにとっての「価値」だったり、必要とする体験もまた、この意味での「共感(empathy)」にこそあるのではないでしょうか。
今週のいて座もまた、やり方やアプローチの工夫と合わせて、自分が交友関係からどんな価値を引き出していきたいのかということも考えていきたいところです。
いて座の今週のキーワード
自己価値としての「empathy」