いて座
楽しみながら整える
ピアノソナタ<清掃>
今週のいて座の星回りは、くだらない日々の清掃。
そういえば、漫画『のだめカンタービレ』の1番最初に出てくる曲も、主人公のだめの汚部屋を千秋先輩がやけになって掃除していた時にのだめが即興で弾いた「清掃」というピアノソナタでした。のだめ曰く、「先輩とのだめの恋のプレリュード(序曲)」。
はじめは、のだめが適当にその場で作った曲でしたが、以降千秋先輩などのツッコミに基いて何度かアレンジされつつ繰り返し演奏されていくことで確固とした曲目として定着していくことになりましたが、これは今週のいて座の人にとっても同じことが言えるかもしれません。
つまり、恋だの愛だの立派な仕事だのと言う前に、まず身近な環境を整えることが大事であるということ。次に、とにかく定期的になされていくことで初めて定着すること。そして最後に、何か決定的なことが始まっていくためには、突発的なインプロビゼーション(即興)が不可欠であること。
今週のいて座に関しては、このいずれかを、きちんと実行していくことがテーマであり課題なのだと言えるかもしれません。
心がゆさぶられる状態を取り戻す
梶井基次郎が、どこかに「心臓肥大のこの胸をバッハのフーガにゆするのだ」という1行を書いていましたが、しかし音楽というものは、どうしてあれほどに人間の魂をゆさぶるのでしょうか。
ただ旋律やそれを何重にも重ねてくる構造がそうさせるのではないでしょう。もっと繊細な要素を持ちつつも、全体が危なげない調和を感じさせる流動体として動いていくこと。
くだらない日々と溜まったゴミがあってはじめて、清掃がとびきりの爽快感と特別な瞬間をもたらすことができるように、さまざまな部分で偶然と必然の出会いの変化を楽しんでいるがゆえ、音楽における独奏と合奏の、日常性と非日常性の融合が私たちのこころをゆさぶっていくのかもしれません。
はねるように、歌うように、今週は日常を整えていきましょう。
今週のキーワード
のだめカンタービレ