いて座
博打打ちに必要な資質
あえて襟をただす
今週のいて座は、「雑煮椀餅を捲れば具沢山」(小野あらた)という句のごとし。あるいは、大胆さの裏で慎重さを重ねていこうとするような星回り。
具沢山なのに、やっている動作はちんまりとしていて、その対比がおもしろい一句。
そういう意味では、いて座はもともと「ちんまり」とはしていないだろうし、「もたもた」しているのも嫌いだろうし、「がばっ」とか「ずずーっ」とかしていたいのでしょうけれど。
12月頭にやぎ座へ木星が移ってからこちらは、そうも言っていられないムードに入りつつあるのではないでしょうか。
つまり、真面目に、慎重に、着実に、無駄なく、本質を見失わず、自覚と覚悟に基づいて、ここ一年で広げてきたいろいろなことに改めて向き合っていかなけれならなくなってきている、と。
そして2019年から2020年に移っていく今週もまた、ひとつ襟をただしていくようなつもりで、細部にこだわって過ごしてみるといいでしょう。
臆病であること、博打にでること
『賭けるゆえに我あり』の中で森巣博はこう豪語しています
「博打で負ける奴はバカなのである!」
と。そして博打の極意は「勝ち逃げ」であり、それしかないのだと。
ただし現実には、「勝っているのに席を立てない」人がほとんどなのだそう。これは実感としてもよく分かる気がします。
本来、賭博というのは勝敗確率がほぼ50%ですが、一度勝つと「自分はもうちょっと勝てるはず」とつい思い込んでしまう。だからこそ森巣は強調します。
「臆病じゃないと、博打では生き残れない。同時に、リスクを冒さないと、やっぱり死んでしまう」
肝心なのは、そうした矛盾の荒海の中で、堅くなりすぎず、かといって浮かれもせずに、タイミングを見計らいつつ「顔が水面上に浮いた時に、現金を掴んで逃げる。脇目も振らず、ひらすら逃げる」こと。
先の「ちんまり」というのも、そういう瞬間のための布石なのです。
今週のキーワード
『賭けるゆえに我あり』