いて座
創造的であるために
「普通」をアップグレードしていく時
今週のいて座は、「空をゆく一とかたまりの花吹雪」(高野素十)という句のごとし。あるいは、創造的熱狂へ、みずからをかなぐり捨てて飛び込んでいくような星回り。
「空をゆく一かたまりの」ものって、考えてみるとほとんど想像がつかない。
鳥は適度に分散して飛ぶし、蝶もそうだろう。だとしたらあと可能性があるのは虫か雲だろうか。で、蓋を開けてみれば、それは花吹雪だったという訳だ。
ただ、ふつう花吹雪と言えば激しい風に吹かれ散りぢりになって落下していく花びらのことを言い、さらに「空をゆく」のように能動的な動作を表す言葉とともに使われることはまずない。
ただ、言われてみれば、そんな光景も“不自然”と感じないから不思議である。
おそらく、世の中で新しいものが産み出されたり、仕事が真に創造的でありえる時というのは、こういう感じなのかもしれない。つまり、‟意外”なことであるはずなのに、まるで当たり前のことのように違和感なく存在し、あっという間に社会に溶け込んでいく。
そして今のいて座のあなたもまた、そういう仕事ができるか、あるいはそういう場に立ち会えるかということが、いよいよ問われてきているように思います。
たましいの向け変え
「天の外側へ顔を出したたましいは、人間を食べて生きる。
天の内側に残っているたましいは、人の意見を食って生きる。」
(シモーヌ・ヴェイユ、『重力と恩寵』)
今のあなたはどちらの“たましい”だろうか?
“よく生きる”とはいわば、後者から前者へと“たましい”を向け変えていくことであり、実在しない幻想にとらわれた状態から、自分なりの真実へと接近していくこと、という風にも言えるのではないでしょうか。
今週のキーワード
人間を食べて生きよ!