いて座
愛すべき仕事をなす
賭けに出る
今年最後の週のいて座は、自分の仕事を心から愛そうと、ホームレスをささやかなホームパーティーに招いた法王のよう。
法王は、あなたはなにゆえそこに在るか?
それは世界の中に居場所がなくなった人やモノの存在に気がつき、手を取り、それらを新たなる精神の地平を開くカギとして差し込むため。
王だなんだと騒いでみても、果てしない大宇宙の片隅に寂しげに浮かぶ球上で、ともに眠り起きときどき汗をながす我々じゃないか。みな蒼穹に星座を列ねし父の、同じ子供なり。
そう言って、今週あなたが目にとめ、手を差し出すのは、蛇か鬼か、それとも隠れたる神か。何でもないことのように見えて、それは大きな大きな賭けとなります。
素直であれば賭けには負けない
アインシュタインは神という言葉を使う代わりに、相対性原理の中で「宇宙的宗教感情」という表現を度々使っていました。そうとしか言いようのない感情が胸を突いたとき、自分は宇宙に向かって頭を下げるのだと言うのです。
これはどこか、西行が伊勢神宮にお参りした時のことを詠んだ、
「何事のおはしますをば しらねども かたじけなさに 涙こぼるる」
という短歌に通じるものがあります。
涙がこぼれる、自然と頭が下がる。そういう風にして、身体がサインを送ってくれているということなのでしょう。感じたら、手を伸ばすこと。決して急がずに、けれどモタモタすることなく。
今週は特に、「おのずから賭けに出る」という感覚が大切なのです。そのタイミングをよくよく見計らいましょう。
アインシュタインや西行のように、素直でいれば決して難しいことではないはずです。
今週のキーワード
大きな賭けに出るということ