おひつじ座
孤立と交流
孤島としてのかぐや姫
今週のおひつじ座は、「菜の花や小窓の内にかぐや姫」(建部巣兆)という句のごとし。あるいは、離れ小島としての自分自身をまずは貫いていくような星回り。
いちめんの菜の花畑。その中に忘れられたように建つ一軒家。通りがかりにのぞくと、なんとかぐや姫がいらっしゃった。そんな、黄色い菜の花が生み出した夢のような幻想的光景を詠んだ一句です。
今のあなたもまた、そんな一軒家のように、どこかこれまでなんとなく乗ってきた流れだったり、どんどん移り変わっていく時代の成り行きに、どこか取り残されたように感じてしまっているのではないでしょうか?
もしかしたら、焦って元の流れに戻ろうとしたり、世の中の変化に必死に追いつこうとしているかもしれませんね。けれど、それは本当にあなたらしい在り方なのでしょうか。
少なくとも「かぐや姫」ならば、無理に月に戻ろうとあがいたり、自分に言い寄ってくる男達の身辺を調べまわるような真似はしなかったはずです。いくら他の人たちとズレていようとも、まず自分らしい小宇宙を周囲に作りあげていくことを第1に、今週は過ごしてみてください。
「運に運ばれる」ために
ただし、どれだけひとりで努力を重ねたとしても、それが望んだ結果につながるかどうかは分かりませんし、最後は運を天に任せるしかありません。
では何のためにひとり努力するのかというと、それは自分の限界を知るため。限界を知ることで人は自らのDNAにスイッチを入れることができ、同時に、人生の重荷から解き放たれるような安堵感を覚えることもあります。
自分ひとりで頑張れることなんてたかが知れていますが、それは逆に言えば、何か大きなことを成し遂げようと思ったら、周囲や大切な人との交わりによって「運に運ばれる」ことが大切ということです。
ある意味で今週は、自分をスーッと運んでくれるような相手は誰なのか、ということを再認識していく時とも言えるのでしょう。
今週のおひつじ座へのキーワード
限界を知る