おひつじ座
体はホットに、頭はクールに
ワンドの8
今週のおひつじ座は、「順礼の棒ばかり行(ゆく)夏野かな」(重頼)という句のごとし。あるいは、ただ夢中になって何かを追いかけていくような星回り。
どこかタロットの「ワンドの8」のカードを連想させる句。太陽が照りつける夏の野原を、お遍路さんたちが思い思いに通り過ぎていく。その手には“第三の足”とも呼ばれる「金剛杖」が握られている訳ですが、それをあえて素朴な「棒」と表したことで、煩悶とした人間の姿は自然へ溶け込み、風物の一部となっています。
タロットにおいても、芽を吹くワンドは杖であると同時に男根的元型であり、ひらめきや野心、生気、不屈の精神などを象徴しますが、「田園上空を猛スピードで飛んでいく」ワンドの8の絵柄は、熱意と自信に後押しされることを意味します。
今週は16日(木)に守護星である火星が蟹座へ入り、19日(日)にさそり座で満月を迎えていくこともあって、おひつじ座のあなたもまた、どこか熱に浮かされたような心持ちになって何かと思考や行動が加速化していきやすいでしょう。
その意味で「急いては事を仕損じる」という箴言も、今週に関しては脇にどけてしまってよさそうです。
意志を固める
『進撃の巨人』という作品において、特に目を引くのは人類が「人を喰う巨人」に囲まれているという設定でしょう。
彼ら巨人はみな少しいびつな人間の姿で、威嚇的な角や牙を持っている訳ではありませんが、こちらがいかなる方策を講じても意思疎通ができず、それにも関わらず感情を持ち、知恵もある。
そんな巨人が自分(人間)を捕食対象として見なし、次々と迫って来るという設定は、なんとも言えない不気味な恐怖感を煽ってきます。
しかし考えてみれば、「自分が望んでいるものを必ず得る」という強い決意を固め、目的のためには手段を選ばなくなった人間というのは、先の太平洋戦時中の日本兵の例を考えても、そんな風に見えてしまうものなのかもしれません。
こういう例を挙げるとネガティブに聞こえてしまうかもしれませんが、ここであなたが問われなければならないのは、「その望みは他の誰かに負わされたものではなく、本当に自分の心からの望みなのか?」ということ。
今週はそのことをよく胸に聞きつつ、「棒」の向かう先へと進撃していくといいでしょう。
今週のキーワード
ゾーンに入る