おひつじ座
思考を解放していく
無心であること
今週のおひつじ座は、「鹿になる考えることのなくなる」(阿部完市)という句のごとし。あるいは、おのれの身をただ天にまかせて、無心で走っていくような星回り。
鹿は鹿である自分のことを否定したくなったりするのだろうか?
おそらく、そんなことはないだろう。秋になれば鹿は間もなくはじまる交尾期に備え、振る舞いを派手にしていく。
オスはみなヒョーヒョーヒョーと鳴いたり、他のオスと角を突き合わせてメスの争奪戦を繰り広げたりする訳ですが、そういうあれやこれやの最中に、突然自分のやっていることが気恥ずかしくなったり、ましてや「なんか馬鹿みたい」と自分を否定したりすることもないはずだ(この場合、半分は当たっているのだが)。
今週のあなたもまた、どこかでそんな鹿たちの姿と自然と重なっていくでしょう。いや、鹿そのものになりきっていくうちに、自然と考えることのなくなっていく、といった方が正確でしょうか。
それは、自分を思考から自由にしていくプロセス。
ただ無心で走り回っていくうちに、今週あなたは人間以前の動物たちの美しい白痴を一時的に取り戻していくことができるでしょう。
生きがいを「がんばる」から切り離す
何事においても「がんばる」という態度が異常に奨励されている日本社会では、
- やるときめたら最後までやりぬこう
- それが大の大人としての責務じゃないか
- わが魂ここにありってところを見せてやろう!
と歌いながらドツボへと突き進み、死んだ能面のような顔になっていく事例が後を絶ちません。
ですが、はたして人生が展開しドラマが進んでいくプロセスは、そのような仕方でしかありえないのでしょうか。
日常の中で与えられた役割をより完璧にこなし、具体的な誰かの期待に少しでも応えていくことだけが果たして「生きがい」なのか。もし、そうした現実が夢だとしたら…?
現実よりもっとはるかなところから、自分を眠りから覚まそうと呼びかけている声を聞きとり、そちらに応えていくという選択肢を意識してみるといいでしょう。
今週のキーワード
Open your eyes