おひつじ座
暗闇から何かを見通していく
未来透視に際して気を付けるべきこと
今週のおひつじ座は、さながら眠れる予言者エドガー・ケイシーのごとし。あるいは、いつものとは少し異なる意識の状態において、自分にとって重要な未来を見通していくような星回り。
ケイシーは自宅のソファに横たわり、催眠状態で様々な過去(いわゆる前世)を視て、人々からの相談や質問に答え、病気の診断や人生のアドバイスなどを行ったとされている。
しかし、果たして私たちは、過去そのものを直接経験することなどできるものだろうか? この点について、古代最大の教父であり、精神の秘密について鋭く迫ったアウグスティヌスは次のように述べている。
「どこに存在するにしても、まだそれが何であるにしても、現在として以外には存在しない……それにまた、過去が真実なものとして語られるとき、記憶のなかから取り出されるのは、過ぎ去ったものそのものではない。そうではなくて、過ぎ去りながら感覚を通して精神の中に、いわば痕跡をとどめたものの心象から把握された言葉である。」(『告白』11巻18章、今泉・村治訳)
これはおそらく過去についてだけでなく、未来についても言えることだろう。たとえどんなに類いまれな能力をもった人であれ、未来そのものが見えるということはありえない。
アウグスティヌスの言葉を借りれば、私たちに可能なのは「(感覚を通して)現在に到来しつつ精神の中に、その写しとしてとどまった予感から、言葉を紡ぎ出すこと」ができるだけ。
それでも、今週はいつも以上にエゴイズムに毒されない純粋な状態で、内なる世界と外なる現実をひとつのビジョンの中に結びつけていくことができるかもしれません。
鳥の天国
アフリカ大陸から1000キロ以上離れたインド洋の美しい海に浮かぶセーシェル諸島には、ヘビやキツネ、猛禽類など鳥の天敵となる生物がいません。そのため、それらの島には鳥たちが溢れており、天敵がいないため1日中おしゃべりをやめないそうです。
古来より、空をとぶ鳥は霊魂ないし「祖先の霊」の象徴であり、太陽信仰や稲作儀礼などとも関連が深いと言われてきました。
今週のあなたはちょうどラジオのチューニングを合わせるように、そうした「鳥の天国」のような向こう側の世界とつながり、祖霊の声が届きやすくなっていくでしょう。
なんとなく思い出したことや、ふとした拍子に目に耳に飛び込んできた言葉、それらはあなたへのメッセージかもしれません。
今週のキーワード
倦まず撓まず