おとめ座
艶
自分をどう見せるか
今週のおとめ座は、嘘から出たまこと。女の弱さというものを、武器として利用していくような星回り。
吐息や嘆きを直接的に発してしまうよりも、ポーズを取ること。それは、ナルシシズムであり、甘えであり、すべてをわが身、わが想いへと向かわせる自分中心な振る舞いと言えます。
たとえば、三好潤子の「すねて行く緑陰深きところまで」という句、あるいは「香水の香を脱ぎたけれ男来て」という句などは、艶なる自分を見せることのほかに自分を保つすべがないかのようにさえ感じられてきます。と同時に、私事私情を句の世界に持ち込む大胆さにはやはり目を見張るものがある。
今週のおとめ座には、洗練されたなんらかのものを通じて、自分の価値を誰かに伝えたいという人間臭い欲求が不意に勢いづいてくるタイミングが訪れるでしょう。
演技か意地か
三好潤子の句には、しーんとした孤独を黙って耐え抜いていくよりも、硬直して静止してしまいかねない自己を騒がそう騒がそうとしていく、どこかじれったい、裏腹な華やかさのようなものがあります。
「人来るまで病の顔す冬鏡」 あるいは、なやめる(病む)者を装えど、けっしてその病醜は見せないところが、彼女一流の演技力であり、また意地でもあったのか知れません。
いずれにせよ、こうでしかありえない、ありたくない自分を見つけた者の幸せに、今週あなた自身もあやかっていけるといいのですが。
今週のキーワード
太陽