おとめ座
自画像を描く
ところで一体、なぜものを書くのか
今週のおとめ座は、「鉄階にいる蜘蛛知恵かゞやかす」(赤尾兜子)という句のごとし。すなわち、「なぜ生きる」というその動機付けのところが、深まっていくような星回り。
蜘蛛が巣を張っているところを見たことがあるでしょうか。
エサを捕まえるためという目的や機能を離れ、その小さな体で作られた幾何学模様は見事な出来栄えであり、彼らの製作姿にはどこかこちらを感嘆させるものがあります。
掲句では、そんな蜘蛛が「鉄階」にいます。豊かな自然の大地を離れた場所で、賢明に生きのびている蜘蛛の姿に、作者は「知恵」の輝きを見出すのです。
おそらくこの句は、特定の俳人に師事をせずに、言葉によって新たな建築物を作ろうと、前衛俳句系を標ぼうしていた作者の自画像でもあったのではないかと思います。
今週初めの17日(月)のいて座満月は、おとめ座から数えて4番目の位置関係にあり、これは「動機付け」や「拠って立つ基盤や前提」を意味します。
何か特定のノウハウや方法論などではなく、そもそもの立ち位置をこそ確認していく。そんなことが今週はおとめ座のテーマとなっていくでしょう。
前口上としての沈黙
不幸を前置きとして口にするのはラクチンだし、とても便利だ。
じゃあ、前置きとして幸福を口にするのは?
われわれ臆病者は、今もって試されている。
さあ、さあ、幕開けだ。
今週のキーワード
無言の前衛
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