おとめ座
連綿と続いてきたもの
生の根底にあるリズム感
今週のおとめ座は、「ねむる鳥しりとりしりとられつづく」(宮崎莉々香)という句のごとし。あるいは、意識と無意識のあいだで“バトン”が渡されていくような星回り。
鳥も夜になれば樹上の巣でねむる。そして鳥がねむっているあいだも、しりとりは続けられ、しりは次々ととられていく。きっと夜が明けるまで。 一体何について書いているのか、自分でもよく分からない。
というより、恐らくこの句には読み込むべき深い意味などは特別ないけれど、こうとしか言い表わすことのできないような世界の“感じ”というのは、確かにあるように思う。
それは、終わることのないゲームがどこか隠れたレベルで続けられていく、静かではあるがリズミカルな運動性と言ってもいいかもしれない。
ただ、明晰な言葉にするにはまだ把握が追いつかず、どうしてもぶきっちょな印象が残ってしまう。そしてそんなところも含めて、やはりこの句は今のおとめ座のあなたを表すのにちょうどいい気がする。
今週はおとめ座の守護星である水星が本来の座であるふたご座へ移り、あなたはようやく本領を発揮していけるはず。
ただ、ここしばらく自分でもまるで半分眠っていたかのように感じていた間も、あなたの精神は活動を続けていたし、そこで培われたものは今週から徐々に明らかになっていくでしょう。
活動の支えとなるもの
どんなに時代や社会から孤立して見えようと、ほんのひと時であれ自分が心から求めていた感覚や、心救われる「オアシス」のような一席に出会えたときの喜びに比べられるものなどそうそう在りはしません。
例えば、仕事の合間に『孤独のグルメ』を続ける「井之頭五郎」もまた、自分なりの「オアシス」を求め続けている探求者なのかもしれませんし、それは覚醒のあいだにある睡眠であり、覚醒時の活動の支えでもあるはずです。
今週は、その場のインスピレーションや偶然などもうまく取り込みつつ、自分なりの感覚を頼りに「これがあるから生きていける!」と思わせてくれるような人生の果実を探し、見つけ出すことを意識してみるといいでしょう。
今週のキーワード
心のオアシス