おとめ座
佇み、ほぐれ、もの思う
ひそやかな調べの中で
今週のおとめ座は、「夕顔に水仕もすみてたゝづめり」(杉田久女)という句のごとし。あるいは、誰かのことを深く、もの思う豊かさを享受していくような星回り。
水仕(みずし)は水仕事、ないし台所仕事のこと。一日の台所仕事を終え、シンク周りを拭き清めてから勝手口を出ると、薄墨色の庭の片隅に白い夕顔がそっと咲いていた。たたずむ作者の胸に去来したのは、一体どんな思いだろうか。
いや、何も思わず、何も考えなかったのかもしれない。ただ夕刻のひと時に、女と夕顔が情景の中に溶け込んでいる。それだけで十分ではないか、という気もしてくる。
時に作者39歳の時の一句。時代は昭和初期。これが現代であったら、同じように夕刻は、私たちを一時でもこんな風にたたずませてくれるだろうか。
今週は掲句のようなひそやかな調べに乗せて、心を無にしてどこか遠くへ飛ばしていく時間をどこかで作っていきたいものです。
力みを減らす
じょうずに「力を抜くこと」こそが、今の自分にとっては大切な課題なのだと、あなたもどこかで気付いているのではないでしょうか?
例えば、自分の考えを言葉にするのが苦手な幼児や児童を対象とした心理相談では、人形遊びや好きなゲームなどの「遊び」を中心にセラピストとやりとりをするやり方が主流です。つまり、人形やゲーム、箱庭に言葉にならない言葉を見出していくのです。
あなたももし、考えやイメージがこんがらがっていて、ほどくのが難しいのなら、なんでも構わないので、自分がピンときた場所や環境に身を置いて、まずは副交感神経をリラックス状態していくことを優先するといいでしょう。
今週のキーワード
遊びと癒し