おうし座
月へ帰ろう
無重力空間と恍惚感
今週のおうし座は、月へ帰る「かぐや姫」のごとし。地球上で適度な嘘や曖昧さを織り交ぜたコミュニケーションに気を張り続けるのはやめて、故郷の月へ帰っていったん骨休めするのも悪くないのでは?そう言いたくなるような星回りです。
やたらにスケジュールを先取りし、地球上の現実に忠誠を尽くす人間が時折ひとりふたり減っているのは、宇宙的なバランスを持続的かつ健全に保つ上では必要な現象です。
身体も精神も宇宙に広がっていく恍惚感に身を浸し、無重力空間の中で起きたあるがままを感じ、自分の心中によく耳を傾ける時間を大切にしてください。今週は夢やふと受け取ったメッセージなど、無意識との接触体験もいつも以上に決定的な意味を持つはず。
「たれしもが生まれる前にゐた竜宮」(南博通)
例えばアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』では、パイロットがエヴァという巨大人型兵器の操縦空間エントリープラグに入る様子が描かれていますが、かぐや姫にとっての宇宙もそれに近いものと言えるかも知れません。
プラグ内は「L.C.L(同調接続用液体)」つまり羊水で充たされ、パイロットはそこで肺呼吸から液体呼吸に切り替え、生命の源に守られつつ漂っています。心の底からの真剣な需要であれば、宇宙は必ずそれを満たしてくれるようにできていますが、今週のおうし座にとってテーマとなるのは、それはあなたにとって何なのか?ということ。
大抵の人は地球の重力に従って、その答えを一生懸命沈めながら生きていますが、月の住人となったあなたには、もはやその重力は存在しません。
今週あたり、風呂に浸かりワインでも飲みながら、沈めていた答えが浮いてくるのをゆっくり待つ晩があってもいいでしょう。
今週のキーワード
月で骨休めするかぐや姫、地球上の現実より宇宙的バランス、アイソレーションタンク、胎児の頃に見ていた夢を浮かばせる