おうし座
幸福な凡人
無垢な空騒ぎ
今週のおうし座の星回りは、田舎の郵便配達人のよう。感情的な共鳴板となって、受け取る準備のできている人に必要なフィードバックを差し出し、自分自身もまた差し出されたものを受けとっていくこと。
小難しいことを考えたって、だめなときは一向にだめだったりするものですが、今のあなたにも言えることでしょう。
夏がくればクールビズ、たくさん動いた夕べはビール、それが自然な流れであるように、無理なく手が伸び、足が向いていく先へと今週は歩を進め、あるいは連絡を取っていければそれで十分。
大正15年に北原白秋が「初夏だ初夏だ郵便夫にビールのませた」という俳句を詠んでいるのですが、そういうこともあるかもしれませんし、あなたにも同郷や同好の士だというだけで杯を交わし合う機会だってあるでしょう。
寄せては返し光をはなつ、穏やかにたゆたう波のように、今週は肩の力のぬけたコミュニケーションの中でこそ、幸福感を感じることができる時です。
さびしさと連帯と
しかしビールであれ、なんであれ、声をかける相手がいたり、行くべき場所があるということは、ずいぶん幸せなことだと思う時があります。
もちろん相手だって人間ですから、機嫌やタイミングが悪かったすることはあるけれど、ひとりでは抱えきれないさびしさを口にだしたとき、そうだね、さびしいね、と返してくれる何かがあるだけで救われる。それが人間というものでしょう。
いまのあなたは、そんな人間らしさをここでもう一度取り戻しておこうという地点にあるのかもしれません。
歩んできた道が人によって左右するように、人前での振る舞いだって、なんだって、右往左往すればいい。そんな風に思えてきたとき、人はいい意味での「平凡さ」を手に入れるのだと思います。
今週のキーワード
右往左往