さそり座
不調和の治癒
まず自分から癒していくこと
今週のさそり座は、山野に出て薬を採集する「薬狩(くすりがり)」のよう。あるいは、いま自分の身に起こりつつある変化に丁寧に寄り添ってはケアしていくような星回り。
旧暦5月5日は、古来から「薬の日」とされ、陰干しして滋養強壮剤とするための薬草などを採集する「薬狩」が一種の国家的儀式として行われてきました。
そうして採集されてきた薬草の中でも、もっともポピュラーなのはドクダミでしょう。その匂いの強さから毒草と間違われやすいのですが、語源は「毒矯め」つまり毒を治すためにあるとされ、実際に十種類の薬をあわせたくらいの効能があるという意味で「十薬(じゅうやく)」とも呼ばれました。
生の薬をもんできり傷やはれや炎症部分に直接貼り付ける他にも、陰干ししたものを煎じれば毒下しになり、風呂に入れれば皮膚病に効能があるとされる万能選手。木陰に群れ咲く白い十字の花弁は、どこか清楚な可愛らしさもあり、調べれば調べるほどに、さそり座の人たちの持つ性質と似通っているように思われてきます。
23日にさそり座から数えて「治癒と変容」を意味する8番目のふたご座で、新月を迎えていく今週のあなたもまた、特に人間関係に起きている変化やそれに対する自身のストレスや傷の度合いや種類に応じて、まず自分自身を癒していくことを心がけていきたいところです。
心の悪との戦い
物質的なものであれ精神的なものであれ「治療」という営みは、家でいえば室内へ自然光をとりいれる「採光」に通じるところがあるよう思います。
そこでは、光を外から内へ届けていかなければなりません。つまり、「自分のどこに光を当てる必要があるか?」がまず認識されなければならず、逆にそれが認識されてくれば、あなたが向き合っていくべき対象や患部は自然と浮かびあがってくるはず。
以下、『銀河飛行』(橋龍吾)より、光について参考まで。
「聖戦(ジハード)」
誰と対せど、何に対せど、
その一切は自己との戦い。
償いの果て巣立ちを目指す、
心の悪(不調和)との戦い。
今週のキーワード
心理学用語の「シャドウ」