さそり座
自公転する地球のごとく
‟踊らされる”のではなく
今週のさそり座は、『ダンシングホームレス』という映画のよう。あるいは、自分なりの「路上の身体」の表現を遊んでいくような星回り。
3月から順次公開されていく予定のドキュメンタリー映画がある。ビッグイシュー販売者をはじめとする路上生活経験者をメンバーに活動するダンス集団「新人Hソケリッサ!」の踊りや日常を映した『ダンシングホームレス』がそれだ。
彼らは自分たちを「ヒーローでも、いい人でもない」という。ただ、おのれの肉体を使って純粋に生と対話することの重要さをひしひしと感じており、それが彼らの踊りにも自然と出ているのかも知れない。
虚飾ばかりが先行する世の中で、多くの人は広告メッセージを通じ欲望に‟踊らされる”ことにすっかり馴れてしまっているように見えるが、生命というのはそんなに簡単なものじゃない。
少なくとも彼らの踊りを見ていると、そう思わせる何かがある。
2月24日(月)にさそり座から数えて「自己解放」を意味する四つ先の、同じ水サインであるうお座で新月を迎えていく今週のあなたは、どうしたら切実になれるか、いつの間にか失われた生の主権を取り戻すことができるかを考える。
ひとりの闘士としてのガリレオ
ガリレオは地動説を唱えたことを理由に宗教裁判(異端審問)にかけられ、有罪判決を受けたことで有名だが、彼を「悲劇の人」にしているのは裁判当時のガリレオが70歳にもなる老齢であったことが大きい。
しかし実際には、なかなかどうして、どうにも食えないじいさんだったように思えてならない。
というのも、ガリレオは論争などにもえげつないほどに強かったし、何かの法則を構想して、その計画にアレンジした実験を行っていくという近代科学的方法を最初に始めたのも彼だったのだ。
つまり、ガリレオという人はきわめて現代人に近い感覚の持ち主だった訳で、そういう彼のことだから、友人に「ローマなどに行くと政治に巻き込まれるぞ」といさめられても、「なに、抹香臭い坊主共の政治や宗教裁判くらい!」とあまり深刻がらず、いざとなればなんとかなると思っていたのではないか。
今週のあなたもまた、より大局的な観点で見た時に、決して引くべきではない信念上の戦いに挑んでいくことになるかも知れない。
今週のキーワード
「それでも地球は動く」