さそり座
自然のお手伝い
絶妙な力加減で在るということ
今週のさそり座は、「横文字の如き午睡のお姉さん」(宇多喜代子)。すなわち、無意識にやってしまっている気後れのなさが、周囲をギクリとさせていくような星回り。
ワンピースを着て、電車の座席でうたた寝している若い女性の形は、ごつい漢字のようではないし、かといって痩せて角ばったカタカナのようでもない。
どこかくねりがあって、ひらひらとしたアルファベットの横文字がピッタリくる。
あるいは、明確に発音される大文字の言葉ではなくて、耳にやさしく抑えられた小文字の囁き声が似合います。
本人はまるで力が抜けているのでしょうけれど、その脱力具合の中で繰り出される、ふとした衣服の揺れや仕草がこちらの虚を突いてくるようで、かえって意識を釘付けにさせるのです。
今週は、苦しんで苦しんで鼻血の出るような努力をするというよりは、ゆるゆるとした自然体でありながらも、袖を引こうが裾を引こうが決して崩れることのないような絶妙な力加減で自分なりの「形」を成していくでしょう。
合理的推論は力が入り過ぎている
これまで地球には無数の人々が生まれてきました。
そしてあなたもまた、無数に生まれてきた人間のひとりであり、あなたの両親など誰かひとりでも欠けていれば、あなたは存在しなかった訳です。
人類の過去史が、そうして無数に繰り返されてきた生命や縁の連鎖であり、自分もまたそうしたパターンの一つだとして。
無限にも似た連鎖の起こりを考えていった時、その最初は「一」つのエネルギー体のようなものだったとして、その次は世界中の神話でも語られるように必ず夫婦のような「ツガイ」の形をとります。
そのことを考えると、やはり恋愛感情というものもまた、子孫繁栄のため生物にプログラムされた錯覚だなどとは、とても思えません。
つまり、「(絶対に)この相手でなければならない」という確信というのは合理的推論を超えた、極めてナチュラルなものとしてあり得るということです。
少しスケールを広げすぎてしまったかもしれません。
ですが今週は、そんな風に自分もまたその一部として組み込まれている自然を、少しだけお手伝いさせてもらうくらいのつもりで過ごしていくとちょうどいいのかもしれませんね。
今週のキーワード
無数に繰り返されてきたパターン