さそり座
腹と心臓
腹から始めよ
今週のさそり座は、「断」という一文字のごとし。すなわち、とるべき行動を本能的に察知して、実行していこうとするような星回り。
「断じて行えば鬼神もこれを避く」ということわざがあります。物事は断固として行えばできないことはないという旨ですが、今の世の中には、この「断」の一字が欠けているのではないでしょうか。
現代のような激しい情報化社会ではスマホやSNSを通して一日に摂取する情報量が格段に増えてしまったために、頭ばかりに気がのぼって常態的に体が興奮状態にあり、四股や腹へと十分に気が降りていかなくなっている人が非常に多くなっているように思います。
「腹を決める」という慣用句もあるように、決断や決心というのは頭ではなく腹でするものなのですが、今の時代、みな腹の底から何をどう信じていいのか分からなくなっているのだとも言えるかも知れません。
その意味で、22日(金)にさそり座から数えて「身体的納得」を意味する2番目のいて座へと太陽が移っていく今週は、特に腹に注意をむけ、いつも以上にそこで気を練っていくつもりで過ごしていくことを意識していきたいところ。
うまくいけば、おのずと今の自分に必要な決心や決断が為されていくはずです。
君主の官たる覚悟
あるいは、もし今あなたの生活において、自分が“心臓役”になって血を巡らせている居場所や関係性があるのなら、それをいかに、四肢百骸(ししひゃくがい)を潤わすことができるのか。その覚悟のほどを、今週は問われていくでしょう。
中国医学における三大古典の1つといわれている『黄帝内経』の一部である『素問』には「心は全身の血脈を主る(つかさどる)」という有名な言葉が出てきますが、せっかく外から摂取した栄養も、心臓がきちんと働かなければそのエッセンスを全身に運搬し、活動を持続させていくことができなくなります。
閉鎖された脈管システムの中を流れる血を総合的に管理するのが「君主の官」たる心臓の務めであり、それはなんだかんだと言いながら、あなたが周囲に放つ「LOVE(「愛しい」という想い)」の大きさに支えられているのです。
もし決意がグラつくようなことがあったなら、難しい理屈はいったんどけて、自分の身体によく耳を傾け、身体の声に素直になってみることをおすすめします。
今週のキーワード
無頭人