さそり座
呪縛から脱け出す
記憶が書き換わる時
今週のさそり座は、記憶の変化の静かな始まり。すなわち、日常のリズム周期の外に自分を置いていくような星回り。
「構成的記憶」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
現実に自分の身に起きた事実そのものは変えられなくても、想起される記憶であれば後で幾らでも捏造することも可能であるということを示す際に使われる心理学の言葉であり、ある意味で今週のあなたにも縁の深い言葉となっていくでしょう。
私たちの記憶はあまりにも曖昧で、他人からの操作の影響をもろに受けがちなのですが、そうした記憶の書き換えは、しばしば日常のリズム周期の外に置かれた時にも自然に起きているようです。
つまり、夜更かしや昼夜逆転に限らず、いつもの帰り道から不意に外れた体験や、これまで降りたことのない駅に降りるなど、私たちはそれらを利用することで寝返りでも打つように記憶を書き換えているのかもしれません。
今週のさそり座は、どこかでそうした「書き換え」を自覚的に促していこうとするような動きが出てくるはず。その際、何を書き換えるのか、を執拗に問うよりは、いかに気持ちよくそれを行っていくかを意識していきたいところです。
太陽のリズム、月のサイクル
古来から人は、太陽が昇り沈んでいくリズムで活動し、また月の満ち欠けに生命の神秘を感じて生き死にしてきました。
太陽の運行に基いて一定の時間に眠り一定の時間に自然に目が覚める「サーカディアンリズム」や、生理や感情の浮き沈みなどとも関係してくる月のサイクルへの同調がいったん大きく崩れてしまえば、生命としての本能や天との結びつきも壊れていきます。
逆に、かつての人々は何をやってもうまくいかない「呪い状態」から復活する際には、必ず日月いずれかのリズムにのって自分たち本来の姿を見出し、そうした星辰信仰がすべての文化の根底にありました。
人生に神聖さの感覚を取り戻しましょう。それが今週一番大切なことです。
今週のキーワード
星辰信仰と彗星