さそり座
確信する本能
本能を研ぎ澄ます
今週のさそり座は「水の匂ひ嗅ぎし眼を上げ妻恋ふ鹿」(鷲谷七菜子)という句のごとし。あるいは、自らの感情の奥行きの中で、自らの成熟を感じていくような星回り。
「妻恋ふ鹿」のその眼には一体どんな光景が映っているのか、思わずにはいられない一句です。きっとそこには、所有欲だとか、愛情だとか、媚態さえもない、純粋に相手を乞うことができた時に差すような光だけが宿言っているのに違いない、と。
また、寝床や食料など生存を確保するのに必要不可欠なもののなかでも、「水」というのはどんな状況でも必ず真っ先に確保しなければならない最優先事項であり、それは動物においても同じでしょう。
その意味で「水の匂ひ嗅ぎし眼」とは、生き延びるための本能が極限まで神経を研ぎ澄まされた状態で、その求めるところのものにほとんど無意識的に反応している眼であるはず。
作者の句には「行きずりの銃身の艶猟夫の眼」というものもありますが、これなども同じような世界観を持っています。
今週はそんな作者のように、自分の中で渦巻いている感情のうち、最も強く深いものは何かということが咄嗟にむき出しになっていく瞬間が訪れるかもしれません。
可能性から確信へ
「目にうつる~すべてのことは~メッセージ♪」というユーミンの曲ではないですが、今のあなたはどこか「きっかけ」を探しているようなところがあるのではないでしょうか。
それは自分の希望や願いを口にするきっかけであり、心から願ったことは必ず実現するのだと信じるためのきっかけでもあります。
つまり、「必然」を感じるための「偶然」が自分の元へ飛び込んでくる瞬間を今か今かと待ち構えているような格好ですね。
普通の人なら偶然が3度重なったくらいで初めて、そこに何がしか必然性のようなものを感じ取る訳ですが、あなたの場合、偶然は1回で十分。
これがさそり座の怖いところでもあり、魅力の源泉でもあるのですが、本当に1回の偶然ですべてが変わってしまう。今週はそういうあなたらしい「可能性を確信に変える力」を改めて発揮していけそうな時なのだと言えます。
今週のキーワード
「やさしさに包まれたなら」