いて座
人間機械化への反撃
「当たり前」をひっくり返せ!
今週のいて座は、「5+7=お腹がいっぱい」という等式を当たり前のように生み出していくような星回り。あるいは、機械化しがちな自分自身を解放するためのルールを見つけていくこと。
わたしたちは算数の時間に同じ質問が来たら、「12」としか答えないように訓練されてきた訳ですが、それはある意味で生き物らしさをなくすよう、ルールで縛っていくということでもあって、そうなるといつの間にか「5+7は?」という問いそのものに疑問を向けることさえなくなっていく。
ただ目の前に持ってこられた「問題」を処理していくマシーンになっていく一方で、そういう「問題」を憎悪していくようになるのです。
けれど、本当はルールというのは、それに従っていくことで、さらなる自由を獲得していくための足がかりに過ぎないとしたらどうでしょうか。
例えば、もし「分かれ道にぶつかったら必ず左に曲がること」という、ある種不合理なルールに受け入れていくことができれば、自分では想像できなかったような新しい光景にたどり着くという事態も起きてくる訳です。
その意味で、春分という新たな節目を迎える今週のあなたは、いかにして新たに一見不合理なルールを取り入れ、それを柔軟に運用していくことができるか。その手腕が問われていくことになりそうです。
妄想と想像のちがい
先程は算数の足し算を例に挙げましたが、もう少し具体的にしてみましょう。
例えば、星の一生と人間の一生をつなげて語ったり、ネズミとゾウの幸せを比較したり、男と女が分かり合えるにはとかそういう話をしていると、「まあ、ずいぶんロマンティストなんですね」などと言われたりします。
しかしはっきり言って、これは典型的な誤認でしょう。
ロマンティストという言葉は、明らかに存在しない幻想の実在をあえて信じて疑わないある種の「せん妄状態」を指して言うべきであって、正しく想像力を膨らませていけば誰でも分かる中間子のような「存在のグレーゾーン」までそれと一緒くたにしてしまうのは、創造的イマジネーションと妄想としてのファンタジーの混同と言う他ありません。
そして、両者を区別していくよすがとなるのが、ルールの有無なのです。
異なる要素を、どういうルールの下に結び付けていくか。シンプルな等式としての真実の下には、膨大な数の試行錯誤が埋もれているのだということを、今週はまざまざと痛感していくことになるかもしれません。
今週のキーワード
人間は放っておくとイマジネーションを失い機械化していく