いて座
アホーマンス向上委員会
善なる阿呆
今週のいて座は、さながら町内の悪をぶった斬る『三匹のおっさん』のごとし。あるいは、同じ志を持つ者を見出し、巻きこみ、新たな闘いを始めていくような星回り。
『三匹のおっさん』は、現代日本を舞台とした連作短編形式の小説を原作に、一話ごとに幼なじみの3人の還暦男性(=三匹のおっさん)が御近所の事件に遭遇し、悪や不正をただし、これを解決していくドラマなのですが、まさに今のいて座に足りないのはこうした「(俺たちで)いっちょやったろう!」的なノリなのではでしょうか。
木星がいて座に入り、いて座の人たちにとってはある意味で発破をかけられつつある状況になっている状況なのですが、同時に今ひとつ何か物足りなさを感じやすいはず。
もしそうだとしたら、それは先週おひつじ座に戻り、来年の3月上旬までおひつじ座にある天王星にあなたが同期しているからかもしれません。
おひつじ座にしろいて座にしろ、火のサインというのは要は「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損」な“アホウ成分”で出来ていますから、いまはそういうアホウ成分を取り戻そうとしているのだと言えます。
ひろしとピョン吉―ある人獣混淆の姿―
ここで『ど根性ガエル』のひろしとピョン吉を思い出されたい。
カエルのピョン吉はある日原っぱにいたところを、偶然倒れてきたひろしに押しつぶされますが、ど根性で服にはりつき、平面ガエルとしてひろしと生活を共にするようになる、というのが作品の設定。
カエルはどこにでもいくらでもいるけれど、平面ガエルのピョン吉はこの世で一匹だけ。泣いて笑ってケンカして、いろいろあったりするけれど、ドッコイなぜだか縁は切れない……。
それはなぜかって?
それはひろしにとって、ピョン吉が切り離すことのできないもうひとりの自分だったから。シャツの中であばれるピョン吉と、それを見ている困り顔のひろしは、実は表裏一体の関係にある1枚のコイン。
もしかすると彼らのコンビは、進化の途上にある両生類の遺伝子の中に置き忘れてきてしまった、進化への飢餓を偶然にも掘り当てた幸運な人の姿なのかもしれません。
今週のキーワード
必要なのは「ど根性」