いて座
高揚感をつくりだす
遠慮はいらない
今週のいて座は、「鶺鴒がとぶぱつと白ぱつと白」(村上鞆彦)という句のごとし。あるいは、鮮烈さと華やかさとをこの世界に献上していくような星回り。
「鶺鴒(せきれい)」は、人や車を先導するように飛ぶ姿がよく見かけられる鳥で、長い尾を上下に振る習性をもち、日本書紀ではその動作を見てイザナギとイザナミがSEXの仕方を教わったという異伝もある。
掲句もまた、そんな鶺鴒の羽が広がった時のきらめきがパッと目に浮かぶ上、その詠みぶりもいかにもお茶目。作者本人もノっていますし、こちらもノせられていくグルーヴ感のようなものがある。
鳥というのは、シンボリズムの世界では“スピリット”すなわち霊の象徴であり、人々の中に降りてきてはその集合的な無意識に干渉することで、宇宙的なリズムやダイナミズムを生み出しそこに抗しがたい莫大なパワーを作りだしていくもの。
さながら今週のあなたは、そんな鳥的存在に成り代わるくらいのつもりで、この世界に華やぎや高揚感をもたらしていくくらいがちょうどいいでしょう。
アイの投げかけ
この世界へ愛を投げかけていくとき、それが哀や曖(日が陰って暗いこと)でないか、その「血色」をよく確かめていかなければなりません。
大人の優しさというのは、常に相手の魂を対象にしている点にあるからです。
そんなものどうやって投げるのかって?
愛を投げるには、ただ真実を、宇宙を動かしている軸を知ればいい。たとえば暦や詩というのはそのために作られ、また編まれてきたものです。
それを踏まえずに与えられる一時的な慰めこそ、魂に対する最たる侮辱(逆効果)であるということを既にあなたは身をもってよく知っているはず。
その意味では、今週は普段から自分が何を世界に投げかけているのか、またどこを対象にしているのか、いまいちど確かめていくのにはもってこいのタイミングと言えるでしょう。
今週のキーワード
魂を対象にすること