うお座
透明な芽をそだてる
校庭とかげろう
今週のうお座は、今まさに詩が生まれた少年/少女のごとし。あるいは、感じたことがそのまま言葉や行動になっていくような星回り。
普段から駆け回っている学校の校庭に、地面にピタリと一体となって物陰にかくれてみる。
目をつぶったってどこに何があるか分かると思っていたのに、いざ腹ばいになってみると、遠くのほうの地面のさかい目が生きもののように動いていて、不思議な気がした。
かげろうだった。話には聞いたことはあったけど、実際に見たのははじめてだったから。かげろうを見た瞬間、いつもの校庭がまったく違う世界に変わった。
世界がいつもと違って見えたとき、こころのなかに透明な芽がはえてきたんだよ。かげろうみたいにゆらゆらと、たのしそうにゆれている。
なんだか気持ちよさそうで、まるでなにかがおこりそう。
4月1日にうお座から数えて「等身大」を意味する2番目のおひつじ座で新月を迎えていく今週のあなたもまた、まわりがいつもと違って見える瞬間が不意にやってくるはずです。
純粋な意図
昔から、分かれ道に大きな樹が1本生えている三叉路が好きだった。夜にそこを通ると、昼間とはまったく別人のように暗い影を落としていて、こちらの心を試し、迷わせるのだ。
どちらの道を行くか、その時のインスピレーションだけで決めるということを何度かやっていると、たまに「あ、こっちで正解だった」と妙に確かな手ごたえを感じることがある。
もちろん散歩なので、本来ならば特に決まった正解などないのだが、それでも振り返ってみると、おそらくそれは雰囲気や気分や体調に流されないで、自分の純粋な意図にマッチした方の道を選べたということなのだと思う。
考えてみれば、私たちはいつも頭に誰かの顔や視線を意識して、無意識のうちにその意図を汲みとって行動していて、純粋に自分の意図だけに集中して何かを選択をするということがほとんどできてないか、たまに出来たとしても苦手なのではないだろうか。
今週のうお座にも、人の顔色をうかがうのではなく、ただ自分の身体や感情とがマッチした瞬間に集中したり、その感じに従って何かを選ぶということをしてみてほしい。たとえ、もう後戻りできないとしても。
うお座の今週のキーワード
スイッチとしてのいつもと違う風景