うお座
本能のままに
一意専心
今週のうお座は、「足下を掘れ、そこに泉も湧く」というゲーテの言葉のごとし。あるいは、やりたいことを、ただ思うがままにやっていこうとするような星回り。
うお座の守護星である海王星と絡み合う形で、おとめ座の月・ふたご座の太陽・いて座の木星とで天に十字架が形成されていく今週は、いつも以上にインスピレーションやひらめきに恵まれていきやすいタイミングとなっていくはず。
その点、今あなたが参考にすべきはゲーテのようなある種の天才に他ならないでしょう。
ゲーテは偉大な文豪であっただけでなく、ワイマール公国の宰相もつとめた謹厳な人物でもありましたが、しかしそれらすべてをひっくり返すほどに、とにかく女性が好きな人でした。
中でも70歳を過ぎてからも10代の少女に真剣にプロポーズした話などはあまりに有名ですが、そんな彼が若きインタビュアー相手に遺した言葉が冒頭の一言なのです。
これは前後の文脈に照らせば「既に立ってしまっている自分という性分を、世間体や体面など気にせずに一心に掘っていけば、そのうち運も向いてくるさ」くらいのニュアンスなのですが、実際の彼の人生と突き合わせていくと、やはりそこに色気が匂い立ってくる。
今週は、できれば彼くらいの熱心さで知性や常識などとは別のものを働かせていきたいところ。
それでも私たちは脇見ばかりしてしまう
かつて『パパラギ』という本がありました。ヨーロッパを訪問したサモアの酋長が帰国後に、島民たちへ西洋文明に触れて感じた違和感を語って聞かせた演説集という体裁で書かれた創作もので、パパラギとは「白い人」すなわち「外国人」の意味ですが、これは現代日本人にも十分置き換え可能でしょう。
特に印象的だったのは、「西洋では「仕事」という資源を買い、時間を支払っている」という一節。
つまり、能力を売って対価を得るのではなくて、「仕事をしている」という名目を得るために、時間を売り払ってしまっているのではないか、と。それ故にこそ、私たちはいつも「自分の時間が足りない」と不満をいい、失った時間を取り返そうと苦しみ続けている。
それもこれも、「仕事は時間で買うもの」という思い込みのもと、「暇であることは恥ずかしい」といった誤った価値観に捉われているからなのかもしれません。
そういう意味でも、今週は「人の振り見て」、何が正しく、何がおかしいのか。じっくり落ち着いて考えてみる(時間を持つ)ことから始まっていくのだと言えます。
今週のキーワード
ハートを働かせていくこと