しし座
小国小仏
大国幻想の打破
今週のしし座は、「ほどよい小国」へモデルチェンジしていくよう。あるいは、自分自身のあり方を根本のところから変えていこうとするような星回り。
2020年を迎えた現在、「経済で大きくなる」とか「強大な経済力で勝つ」というのはもはや旧時代的なあり方となりつつあり、この先「大きい」ということはむしろ維持運営の困難を抱えるリスク要因へと成り下がっていくことは、イギリスのEU離脱の流れなどを見ていても明らかです。
そしてそうした流れは、どこか今のしし座にも通底しているのではないでしょうか。
つまり、まだ残存する「もう一度経済発展の勝者の道を」という目論見に対する違和感とともに、大きくなり続けようとする欲望にメスを入れ、需要と乖離した目標のための目標を取り下げ、身をもって“力の時代”に幕を引いていけるかどうかが問われているのではないか、と。
11日(土)にしし座から数えて「解除と解消」を意味する12番目のかに座で、いよいよ時が満ちたことを告げる満月が起きていく今週は、自分が今そうした節目に置かれているのだと、あなたに強く訴えかけていくはずです。
円空の生き様に寄せて
「ほどよい小国」という塩梅を個人において鮮烈に実行しえた人物として、例えば円空が挙げられるでしょう。彼は江戸時代前期の芭蕉と同時代の人で、全国をまわった僧であると同時に仏師でもありました。
彼の作ったものの中には大きく立派な仏像もありましたが、彼はむしろ民衆の求めに応じて、気軽に拝める素朴で小さな仏像を作ることの方をより好みました。仏像が野に置かれ、まさに「子供らに遊び倒され」「摩耗して顔が分からなくなる」くらい親しまれる事を望んでいたのです。
結果的に、彼はたずね歩いた日本各地に「円空仏」と呼ばれる木を鉈で彫った独特の仏像を残し、一説には、生涯で12万体の仏像を彫ったのだそうです。
円空ほどに徹底して実践していくことは難しいかも知れませんが、今週のあなたは「それでも」と自分を奮起させ、これまでと違った歩みを始めていこうとしていくのではないでしょうか。
今週のキーワード
“力の時代”の終焉