しし座
単細胞にわたしはなる
「単純だけど賢い」粘菌の生存戦略
今週のしし座は、ライフモデルとしての粘菌という一語に象徴されるような星回り。すなわち、これまでの自分とはまるで異質な生き様をハックしていくこと。
いわゆる12サインを3つにグループ分けしていく際、「固定宮」という各季節の盛りに分類されるしし座の人たちというのは、その名の通り意外と環境の変化に器用に対応するのが不得手なところがあります。
そんなしし座とは正反対の異常なほどの適応力をもちつつも、脳も神経もない不思議生物である「粘菌」こそが、守護星である太陽が「変容と生まれ変わり」の星である冥王星を通過していく今週において、あなたのよき指針となっていくはず。
そもそも、「粘菌」とは進化の初期に現れた生物で、200万年前に出現したヒトからすれば生物の大先輩であり、何百倍もの長い年月をちゃんと生き抜いて今なお繁栄している不思議な存在なのですが、その最大の特徴は「自律分散型のシステム」にあります。
これは人間が体全体の情報をいったん「脳」に集めて、そこから集中管理方式で判断を下していくことで効率を上げているのと対照的に、粘菌はいわば部分部分がそれぞれ勝手気ままに振る舞っているのに関わらず、突然起こった問題に対しても自在に適応でき、それどころか迷路を解いたり、複雑で発達した交通網を独自に構築できたりする由縁でもある。
ポイントは、粘菌は考えすぎたりせず、とりあえず動くことに徹していること。
そもそも、「正しい答えを選ぼう」と強迫観念的に考えてしまうこと自体が脳の罠であり、そうして考えて手を出したりすると、余計な力が入ってしまって、それまでなんとなくうまくいってたことまで出来なくなってしまうということがよくある訳で、これは完璧主義のしし座の弱点とも通底しています。
今週は正解を探すのをやめて、とりあえず適当に動き、なんとなく手を出して、あとは「残るべくして、残るものが、残る」という粘菌のやり方に切り替えていきましょう。
合理的推論を捨てて
少し角度を変えてみましょう。
これまで地球には無数の人々が生まれてきました。そしてあなたもまた、そんな無数に生まれてきた人間のひとりであり、あなたの両親や、彼らの親がひとりでも欠けていれば、あなたは存在しなかった訳です。
人類の過去史が、そうして無数に繰り返されてきた生命や縁の連鎖であり、自分もまたそうしたパターンの1つだとして。
無限にも似た気の遠くなるほどの連鎖の起こりを考えていったとき、その最初の最初は「一」つのエネルギー体のようなものだったとすれば、その次は世界中の神話でも語られるように必ず夫婦のような「ツガイ」の形をとります。
そのことを考えると、やはり恋愛感情というものもまた、たんに子孫繁栄のために生物にプログラムされた錯覚だなどとは、とても思えません。
つまり、「(絶対に)この相手でなければならない」という確信というものがもしあり得るとしたら、それはおそらく合理的推論をはるかに超えたものであり、人間の「脳」のような問題処理の仕方からは決して生まれてこないだろうということです。
少しスケールを広げすぎてしまったかもしれませんが、今週は、そんな風に自分もまたその一部として組み込まれている自然を、少しだけお手伝いさせてもらうくらいのつもりで過ごしていくとちょうどいいのかもしれませんね。
今週のキーワード
勘で動くことの奥深さ(動的最適化)