ふたご座
確信のプロセス
宗教と科学
今週のふたご座は、宗教家としての科学者のよう。あるいは、動物的直感のようなものを誰かにぶつけて、ともに検証していくような星回り。
アインシュタインが相対性理論を世に初めて問うた時、ボストンのオコーネル枢機卿はすべての善良なるカトリック教徒に向かい、「(この理論は)神とその創造に関して懐疑心を生み出す曖昧な考察」であり、「無神論の亡霊にすぎない」と警告を発したのに対して、アインシュタインは後に『私の世界観』というエッセイで次のように書きました。
「われわれの経験しうるもっとも美しいものは神秘的なものである。それは真の芸術、真の科学の揺籃となる基本的感情である。そのことを知らない人、不思議な思いや驚異の念にとらわれないような人は、いわば死んだも同然であり、その眼はものを見る力を失っている、と言わねばならない。」
そしてこう述べたすぐ後に、「この意味においては、またこの意味においてのみ、私は深く宗教的な人間に属する」と言い切っているのです。
さて、オコーネル枢機卿とアインシュタインのどちらがより深く宗教的で、敬虔なる者と言えるでしょうか。あるいは、もし宗教と科学のどちらかが欠けていれば、両者はここまで深く探求されたでしょうか。
今週のあなたは、自分と一見まったく異なる立場に立ちつつも、同じ一つのことを追求している好敵手を求め、その追求の中で確信を深めていくはず。
仏師と木材
以前に読んだインタビューにて、日本を代表する仏師・松本明慶氏が次のように語っていました。
「わたしたち仏師が仏さまを彫っているのではないのです。木の中にはすでに仏さまが宿っておられるのです。それをノミや彫刻刀を使ってわたしたちが世に出られるお手伝いをしているだけなのです。」
今週は、先の追求がうまくいけば、これまで漠然としていたものが試行錯誤の中で次第に明確な像となって眼前に浮んでくるのを感じることができるでしょう。
今週のキーワード
出会いと試行錯誤