ふたご座
運命を見分ける目
運命の合わせ鏡
今週のふたご座は、店の入り口を見据える定位置に構えた店主が、訪れた常連客の目の奥に、ふともうひとりの自分を見出すような星回りです。
あるいは、外向きに演じている自分と、家や身内の前でさらけ出す素顔が交錯するとき。
2つの顔を統合していくのか、二重の生活を続けていくのか、あなたは自然とそのどちらかに流れていくでしょう。
きっかけは、仕事の関係者であったり、パートナーであったり、あなたが日頃からご愛顧いただいている「常連客」。
客が望む「店主」としてのあるべき姿を演じる自分を楽しむもよし。けれど、もしそこに気分が乗っていかないのであれば、社交辞令の上に築かれた合意的現実に、調子を合わせることをいったん辞めてみるのもアリでしょう。
それは、どんな自分でありたいのか、自分は誰になりたいのか、改めて微調整する機会となっていくはず。
ちょっと愚直に
「目を凝らして注意深く観察すれば、運命を見分けることができよう。運命は盲目だが、見分けられぬものではないから」
フランシス・ベーコンのこの金言は、まさに今のあなたにおあつらえ向きと言えるでしょう。ちなみにその後で、
「イタリア人はそれらのうち、ひとのほとんど気付かない二、三の点に注目し、みどころのある人物について、ちょっと愚直なところがあるということを他の条件とともに挙げている」
と続けているのは、何とも面白い(ベーコン本人はイギリス人)。
突然やってくる客のように、運命は我々を翻弄する。けれど、よく耳を澄ませばその足音が嬉しげなのか怒気を孕んでいる聞き分けることもできるだろうし、身なりや仕草、表情で大体何をしに来たのか分かるものだ。
運命は盲目なれど、自分をよく知る人間には合図を贈ってくれるのです。
今週のキーワード
自分の「常連客」の反応や変化を通じて自分を微調整する