ふたご座
考えうる最高の集中を
精神の高速バトルフィールド
今週のふたご座は、さながらレースに入っていくF1レーサーのごとし。
平均時速が200キロを超えるレース中、集中力が高まっていくに従って、次第にレーサーの視界からは色が消えてモノクロームの世界になっていき、最後にはスローモーションになるのだと言いますが、そうした特殊な経験領域では、頭が澄み切って、力がみなぎり、言い尽くせない自由を感じる可能性が開かれています。
ある意味今週の星回りは、あなたが目前の状況にどこまで完璧に集中し、脳の限界を突破していけるのか、試しているようなところがあるでしょう。ただ、いつも以上に精神が研ぎ澄まされていきやすい一方、神経や精神を酷使してしまう傾向も強まるので、もし自分にストップをかけてくれる人がいたらその時は素直に受け入れ、いったんコースアウトすること。
今週に関しては、安全対策が十分すぎるということはありません。
コンディションを読むこと
ヤンキー漫画の金字塔『特攻の拓(ぶっこみのたく)』の鰐淵いわく、「“事故” る奴は……“不運(ハードラック)”と“踊(ダンス)”っちまったんだよ…」 ということですが、その逆もまた然り。
例えば、かつて「音速の貴公子」と呼ばれF1の象徴的存在であったアイルトン・セナは、優勝した鈴鹿グランプリでの走行中、もはやドライブしている感覚すらもなくなった先で「宙に浮いたような神を見た」と語りましたが、これぞまさに『特攻の拓』の名ゼリフに登場する「“スピードの向こう側”」を経験した者の僥倖(ぎょうこう)の一例でしょう。
ただし繰り返しますが、ジェンソン・バトンが言っていたように、速さだけが重要なのではなく、同時に、「コンディションを読むこと」の大切さも思い知るはず。
自分の身体、その日の天候、人生の流れ。いずれの読みも等しく大切に。
今週のキーワード
研ぎ澄まされた精神の高速バトル、極限の集中、佐木飛朗斗・所十三『特攻の拓』、“スピードの向こう側”、セナの見神体験、コンディションを読むこと