やぎ座
土壇場に備えたパワーチャージを
“いつも”のように過ごす大切さ
今週のやぎ座は、嵐の前の静けさの不穏な気配が漂う星回り。だからこそ、当たり前のことを当たり前にこなし、力を蓄えるときです。
特に、何かうまくいかなかったり、失敗したときには、すぐさま原因を究明しつつ、基本を見直すこと。そのため、あまり積極的に外へ出ていったり、新しいことに手を出すより、節度のある私生活を心がけ、心身のお手入れに精を出すことを大切に。どんぶらこ、どんぶらこ、と川から流れ来る桃との出会いによって人生がすっかり変わってしまう前にも、お婆さんはいつものように川へ洗濯へ、お爺さんは山へ芝刈りに行っていたように。
不死身のマングースの生命線
それはいわば、数十手先を読んだ渾身の一手を打つために、精神を研ぎ澄ましていくためのプロセスとも言えます。
1950年代から60年代にかけて、ボクシングのライト・ヘビー級で活躍したアーチ―・ムーアという名選手がいました。彼は39歳で王者になり、そこからなんと10年間にわたってタイトルを保持。これはいまだ破られていない史上最高年齢記録であり、同時にKO勝利数でもぶっちぎりの最多記録を持っています。
そして何よりも驚くべきは、彼は人生の途中から突然変異的に強くなったという訳ではなく、22歳でデビュー後、今よりずっと激しかった人種差別のため非常に限られたチャンスをプロ17年目にしてものにし、そこから前人未到の活躍を続けていったという点。
そんなムーアのスタイルは、クロスアームディフェンスと呼ばれる堅固なガードと頭脳的な駆け引きで相手をいなし、隙をついて渾身の右強打で一気に叩き潰す、というもの。
「不死身のマングース」とも呼ばれた彼の生命線でもあったクロスアームディフェンスを、試合に向け一から調整し直すくらいの腹積もりは、今週のやぎ座には必要かも知れません。
キーワード
嵐の前の静けさ不穏、精神を研ぎ澄ます、数十手先を読む、肉を切らせて骨を断つ、アーチー・ムーアのクロスアームディフェンス