やぎ座
「現実」を粉砕する
子供時代のやり直し
今週のやぎ座の星回りは、さながら子供の王国。あるいは、クールに刺さるデザインから、ファンシーなパステルトーンへとインテリアが様変わりしていく室内のごとし。
それまで都会的で洗練されたトーンに自宅のインテリアを統一していた若夫婦が、子供ができた途端に、生活もインテリアも一挙に子供中心になってしまう例はよく見られます。
けれど、今週のやぎ座はそれを自分のためにやっていくことがテーマ。
欧米では子供時代というのは一刻も早く過ぎ去るべき未熟で不完全な年月と考えられる一方で、東洋とくに日本では、人生でいちばん幸福な時代として昔から考えられてきました。しかし、やぎ座の人たちというのはどちらかというと前者のような考え方をしていたり、結果としてそういう人生になっていると感じる人が多いのではないでしょうか。
その意味で、11月1日にやぎ座から数えて「創造的遊び」を意味する5番目のおうし座にある天王星と太陽が相向かいあい、否が応でもそこへ意識が向いていく今週のあなたは、おのずと自分の失われた子供時代を取り戻していくことになるはず。
その前触れとして最近ますます強まってきた興味関心や新たな趣味に弾みをつけるように、今週は一気に自分を子供の王国へと促していくといいでしょう。
スイングバイとしての白うさぎ
この世には、機械的に反復される慣習の世界に決して囲い込まれないものがあるものです。それは何かの拍子にひょいと飛び出してきては、『不思議の国のアリス』の白うさぎのように、私たちを「その日その日をどう送ろうか」とか、「いかに安楽をキープするか」とか「何を食べ、誰と寝るか」といった反復的な悩みの外へと連れだしてくれます。
しかし同時に、そうして不意になにか見慣れないものが飛び出してくることほど、人々の不安を掻き立てる、不穏といってもいい光景もないでしょう。なにせ、これまでこれこそが現実とばかりに思っていた世界の方が幻想で、ウソっぱちで、欺瞞だらけであることに気付いてしまうかも知れないから。
けれど、そこでたじろいではいけない。とめどなくゲラゲラ笑い転げながら、足元の「現実」がガラガラと崩れていく精神の冒険をただただ楽しめばいい。
今週のやぎ座は、それくらいのつもりで思いきり普段の日常の制約からおのれを解き放っていきたいところです。
今週のキーワード
サーカス気分