やぎ座
行き当たりばったり
「こころを亡くす」と書いて「忙」
今週のやぎ座は、「夏草に鶏一羽かくれけり」(福田把栗)という句のごとし。あるいは、自身が隠しきれずにいるものをまず遊ばせていくような星回り。
生い茂った夏草と一匹の鶏との対比が面白い一句。というか、「かくれけり」と詠んでいるけど、全然隠れきれてないですよね。
おそらく、鶏は庭に放し飼いにしているのでしょう。忙しくて草刈りもできずにいるところを、たまたま視線を外へやったら、鶏が何やら遊んでいる姿がちらと見えた。
それだけで、なんだか疲れた頭がすこし軽くなるような気がしたのでしょう。
今週は17日(月)にやぎ座から数えて「秘かに抱いていた感情」や「無視してしまっていた事実」を意味する12番目のいて座の位置で満月の起こっていきますが、できれば作者のように忘れていた心を取り戻していきたいところです。
遊び心を思い出す
『100歳の華麗なる冒険』という映画は、今週のあなたにおすすめしたい作品です。
100歳ともなれば、頭も体もそんなに動かないし、大体の人より年上だし、身体的・社会的な制約や重圧がいろいろかかってきます。しかし、この映画の主人公であるおじいちゃんは、それらをいともたやすく、しかも限りなく優雅に飛び越えてしまいます。
もし壁にぶつかったとしても、いちいち頭や体を叩きつけたり、「力」で壁を粉砕する必要などないのだということをきっと思い出すことでしょう。
今週は、年甲斐など忘れて、ただやんちゃな子供のように振る舞ってください。
「大人」になんか、自分の方からわざわざなる必要はないですし、なってもろくなことにはなりません。あやうく、おぼつかない自分を許し、むだを遊ぶことです。
今週のキーワード
サイコロを振る