おひつじ座
種を蒔く人として
精神の躍動するとき
今週のおひつじ座は、「種蒔けば天をかぎりの夕焼ぞ」(大野林火)という句のごとし。あるいは、身近なところに具現化させるべき理想の「種」を見出していくような星回り。
自註には次のようにあります。
「一粒万倍、私は種蒔く人と大夕焼にそんなことを感じた。「天をかぎりの」はその思いである。私はこの日、祝福を得て帰った。」
「一粒万倍」とは、一粒の籾(もみ)が万倍にも実る稲穂になるという意味で、作者はたまたま見かけた光景のその先に、自分を待ち受ける大いなる未来をはっきりと思い描くことができたのでしょう。そして、作者にとってそれは祝福であったと。
なんとも嬉しくなってしまう句ですが、同時にここには予感、私たちの生活をなにか非個人的なものによって充たしてくれるものなのだということを、思い出させてくれる何かがある。
それを1度も経験したことのない人は、きっと何か大切なことを見逃しているのでしょう。
今週あなたは、そんな予感の「種」を求めていくことになるはずです。
鈴緒を鳴らすように
予感が生まれてくる時というのは、「ツ・ポンッッ!!」と小気味いい音とともに、背後の空間から勢い余った自分の身体が飛び出してくるような、得てして非日常的な身体感覚を伴なうものです。
あるいは、「呼ばれて、飛び出て、ジャジャジャジャーン」と、未来の自分が時空を超えて瞬間移動してくるような感覚を持つ人もいるかもしれません。
というのも、何かが「存在する」という感覚は、必ずどこかしらで「未来の先触れ」であり、天使の吹くラッパのようになってしまうところがあるのです。
なので、自然に湧いてきたメッセージや、やりたくなった行動は無理に押し込めず、神社でガラガラと鳴らす鈴緒のように、思い切り振ってやりましょう。
今週のキーワード
一粒万倍