おひつじ座
小さな人間として
庭の柳と揺れる私
今週のおひつじ座は、「むつとしてもどれば庭に柳かな」(大島蓼太)という句のごとし。あるいは、自分を活かそうとしてくれる存在に気付いて、癒されていくような星回り。
作者は18世紀の江戸の俳人。「むつとして」も、今なら「ムカついて」とするところだろうか。
職場や飲み会などで何か不愉快なことがあって、モヤモヤしながら帰宅すると、庭で柳が風を受け流すように、静かに超然と揺れている。その姿にどこか癒されつつも、些細なことに腹を立てている自分が小さく見えたのでしょう。
そう、今のあなたは自分を風に揺れる柳に見立てることから始めるくらいで、ちょうどいいのかもしれません。
自分を大きく見せたり、自身を過大評価する代わりに、風に揺さぶられつつ、そんな自分そのものを受け入れていくことで、風が逆に本来の魅力や在り様を思い出させ、引き立ててくれていることに気付く、ということも起きてくるはず。
生命的なものへの愛
例えば、『カラマーゾフの兄弟』の中で、自他ともに認める理詰めの無神論者・次兄イワンが、敬虔な末弟アリーシャに対して漏らした、以下の言葉を思い出されたい。
「生きたいよ。おれは理論に逆らってでも生きるんだ。たとえ事物の秩序を信じていないにせよ、おれにとっちゃ春先に<芽を出す粘っこい若葉>が貴重なんだよ」
<芽を出す粘っこい若葉>というのは、プーシキンの「吹く風はまだ冷たくて」という詩の一節から取られており、これは蜜蜂が花々を訪ねて回る春先の情景を詠ったもの。こうした言葉があのイワンの口から発せられると、なんだか不意打ちを食らわされたような気になります。
つまり、冷たく凍えた彼の心の奥底にも、まだ生命的なものへの愛が潜んでいることが分かって、イワンという人物の、いや人間というものの複雑さを痛感せざるを得なくなるのです。
気持ちが揺れてこそ、見えてくる本音というものがある。そんなことを、今週のあなたも体感していくことになるかもしれません。
今週のキーワード
「吹く風はまだ冷たくて」
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