おひつじ座
喪失感という契機
運命へと接近していくためには
今週のおひつじ座は、不在の生命を想う墓守りのごとし。あるいは、置かれた状況の中で自分が何を失ってしまったのかを、運命のサイクルの中で把握しなおしていくような星回り。
たとえば犯罪者がみずからの罪を認めることで「人生終わった」と感じたり、良心の呵責によって相応の罰を受け入れざるを得なくなった時、彼の運命は始まる。
つまり、失われた人生への憧憬とともに、不在のものが本来自分にあったはずだが欠けているものとして認知されていくことではじめて、人は運命に歩み寄っていくことできるのだ。
存在しないのではなく、ただ欠如しているものとしての運命。これは言い方を変えれば、遺失物としての自分自身とも言えるかもしれない。
運命とその持ち主としての自分自身を「ありうるもの」として取り戻し、受け取っていこうとする感情は、自分自身への立ち返りであり接近に他ならない。
今週は、何かしら喪失感を覚えたものを大切に。そこで切実に呼び起こされていく感情は、自分自身を運命へと導いていく道しるべとなるから。
人生はゲームだ!
「人生ゲーム」のルールはいたってシンプル。
最初に「無限の可能性」と呼ばれる一定額の持ち点を与えられ、いつの間にかスタート。ときどきルーレットを回し、その数だけ駒を進め、止まったマスに書かれていることをこなしながら、持ち点を増やしたり減らしたりしていくだけ。
ゲームの主なイベントは、なにも「働く」「結婚する」「子どもが産まれる」だけではありません。
ハリボテの表街道コースを進んでいく以外にも、「遊ぶ」「泥沼」「NEET」「飲む」などのイベントマス多めの人生の裏街道コースが無数に存在しています。
しかも複雑に枝分かれしたそれぞれのコースが途中で交差して繋がりあっているため、表街道コースを進んでいたつもりが裏街道コースになっていたり、その逆も然りという事態が頻繁に起こる。
それはメビウスの輪のようにうねりながら、まるでひとつの生き物のように全体を成しているのです。
人生歩んでみなければ、何がゴールに変わるか分かりません。さあ今週もルーレットを振って、張り切ってゲームを進めていきましょう。
今週のキーワード
運命は欠如から始まる