みずがめ座
幻影をすり抜ける
ワープとは間を突くこと
今週のみずがめ座は、『ドラえもん』の「どこでもドア」のごとし。
あるいは、誰かとのやり取りの中にもう一つの次元を加えていくことで「ワープ」していくような星回り。
ワープとは、単純に言えば点Aから点Bへ移動する際に、いったん宇宙の「外」へ飛び出して近道をすること。
この原理はしばしば、紙自体を折り曲げて紙の上に書かれた2点を近づけるという例えで説明されます。
つまり、空間(3次元)内で接近させることができるということで、いわば大胆な発想の転換がベースにある訳です。
これって実際に誰にも起こり得ることなんです。
例えば、同じ相手に話しかけるのでも、ちょっとしたタイミングの違いで、やり取りのあり方が変わってくることってありますよね。
それはいわば、天が教えてくれるチャンスを感じとろうとすることで、初めて分かってくるような「間(ま)」なのだと言えます。
今週は、心のすき間をするりと抜けるような、心憎い「間」を取ることを心がけることで、不思議と繋がってくる相手が浮かび上がってくるでしょう。
心の眼
シェイクスピアの『リア王』は、王室内の骨肉の争いがたちまち国家の規模をこえて、宇宙的な広がりを感じさせるダイナミックな展開へと進んでいく比類ないお芝居です。
話の副筋であるグロスターとその子エドガーの残酷な逆境が、劇全体をじつに味わい深いものにしています。
目をくりぬかれ盲目となったグロスターは、自らが追っ手を差し向けたエドガーにそうと気付かぬうちに手を引かれつつ、次のようにつぶやくのです。
「わしには道などないのだ。だから目はいらぬ。目が見えたときにはよくつまづいたものだ」そしてさらに続けて、こう言うのです。「よくあることだが、ものがあれば油断する、なくなればかえってそれが強みになる。ああ、エドガー、お前は騙された愚かな父の怒りの生贄になった!生き永らえていつかお前の体に触れることができたら、そのとき、俺は言うだろう、父は目をふたたび取り戻した」
と。
今週は心の眼を通し、見えないようなものを見ていくことを心がけてみてください。
今週のキーワード
いつだって僕らは幻を見てしまう