みずがめ座
休戦信号をおくる
自分に足りないもの
今週のみずがめ座は、「なよなよ」という擬態語のごとし。あるいは、頼りなく不安定な自分を認めて肯定していこうとするような星回り。
誰かが「なよなよ」していると言えば、それはどこか線が細くて、柔らかく曲がりくねり、芯がしっかり通っていないような印象を与えるということであり、結果としてその頼りなさや弱さによって他者を動かしてしまう、そういう姿態のことを指します。
あるいは、自他をないまぜに、互いの差異をないがしろにして、どこか緊張の欠いた、なめらかでなごやかである代わりに、十分に自立していないような、そういう関係性や空気感をもたらす態度のことだと言ってもいいでしょう。
いずれにせよ、あまりみずがめ座本来の性質には重ならない姿態どころか、むしろ正反対であり、もっとも欠けている資質や能力なのだと言えるかも知れません。
6月13日にみずがめ座から数えて「自己価値」を意味する2番目のうお座で、下弦の月を迎えていく今週のあなたもまた、いつも確かで安定的であることは不可能なのだという“許可”をみずからに与えていくことがテーマとなっていきそうです。
「スピリチュアルな」健康を配慮する
1999年のWHO(世界保健機関)総会において、「健康の定義」をめぐり従来の身体的・精神的・社会的なウェルビーイングに対し、「霊的(スピリチュアル)な」という第四の項目を付け加えようという提案が主に中東諸国からなされたものの、最終的に否決されたということがありました。
現代では「霊的」などと書くと、とたんに胡散臭い印象を持つ人が多いと思いますが、この「スピリチュアル」という言葉は、前世や守護霊やオーラなどのパワーワードと関連するようになる以前は、本来季節のうつりかわりや月や太陽など自然や宇宙の大いなるサイクルと調和した状態を指していました。
つまり、いくら食生活や睡眠に気を付け、読書や映画などでメンタルを柔軟に保ち、仕事や友人付き合いなど社会生活に何の問題もなくても、私たちはそれでもなお頼りなく、不安定になってしまうリスクを抱えているのではないか、という指摘がそこには含まれていたということです。
今週のみずがめ座は、人に見せていきたいセルフイメージをいったん自分から外して、身体の微妙な感覚のゆらぎを解き放っていくための時間をきちんと確保していくといいでしょう。
今週のキーワード
まぶしい出来事としてのささいなこと、はかないこと