みずがめ座
稲妻が走るように
自信もって語るべし
今週のみずがめ座は、さながら神懸かりの鉄血宰相ビスマルクのごとし。自分なりの見解や計画を自信を持って打ち出し、たとえ困難な問題でもそれを突破していく決意をしていくような星回り。
あるいは、その他大勢の意見や周囲の雑音を意識から消し去り、「内なる霊の声」に意識を集中させていくことができるかどうかがテーマとなってくるでしょう。
ちょうどビスマルクが、地方領主がそれぞれに力を持ち、ちっともまとまりそうもなかった19世紀ドイツ一帯をまとめて統一を実現させたように、粉骨砕身、火事場の馬鹿力を発揮して、今週は稲妻が走るように駆け抜けましょう。
鉄血宰相ビスマルクの場合
「稲妻が走るように」とは、強引に、力づくで押し切るということとは、まったく意味合いが異なります。じつはその点について、ビスマルクには非常に興味深いエピソードがあり、家族との会話として記録された次のような言葉の中に端的に表れています。
「私はしばしば素早く強固な決断をしなければならない立場になったが、いつも私の中のもう一人の男が決断した。たいてい私はすぐあとによく考えて不安になったものだ。私は何度も喜んで引き返したかった。だが、決断はなされてしまったのだ! そして今日、思い出してみれば、自分の人生における最良の決断は私の中のもう一人の男がしたものだったことを、たぶん認めねばならない」
なんと、鉄血宰相としての重要な判断は、自分が考えて決断したのではなく、「自分の中のもう一人の男」がしたと言っているのです。
つまり、ビスマルクにおいては、「私が考えるich denke」という時の“考え”とは自分が意図的に案出したものではなくて、まるで「稲妻が走るes blitzt」ように自然と思い浮かび、時にはその内容に自分自身でも戸惑ってしまうような代物だったという訳です。
決断は「私ich」ではなく「それes」がしたのだと自然に思えるよう、意識を研ぎ澄ましていきましょう。
今週のキーワード
自分の計画に自信をもって不退転の覚悟で突破する、雑音を消して一つの声に集中する、ビスマルクの「自分の中のもう一人の男」、決断は「私」ではなく「それ」がする