おうし座
水と大地と信仰を整える
こちらは9月13日週の占いです。9月20日週の占いは諸事情により公開を遅らせていただきます。申し訳ございません。
「水澄む」がごとく
今週のおうし座は、「水澄みて長き藻のその汚れやう」(岩田由美)という句のごとし。あるいは、大切にするべき思想や哲学を実感や体感に落としこんでいくような星回り。
秋が深まって水が澄んできた。澄みわたった水中に、長い藻がなびいているのが見える。それがなんと汚れていることか。というのが大意でしょうか。
「水澄む」というのは、秋という涼やかな好季節の到来やその静かな深まりを感じさせるような、通常はいい気分を含んで使われる季語なのですが、ここではそうした意味でのいい気分というのはありません。
むしろ、澄んだ水の奥で水流になびく藻を「凝視する」というどこか緊張感をはらんだ身体性がここでは強調されており、そこから、特定の藻に付着した澱のような存在にまで気付いてしまう訳ですが、ここには、見ること、生き続けることの果てにある、荒涼たる真実味が込められているように思います。
14日におうし座から数えて「深い研究」を意味する8番目のいて座で上弦の月を迎えていく今週のあなたもまた、これまで曖昧にしてきた領域について「水澄む」がごとく知見を得ていくことができるかも知れません。
プエブロの今昔
プエブロとは、特にニューメキシコ州やアリゾナ州に残るインディアン部族の末裔のことで、現在その数は約3万5000人ほどと言われていますが、現代社会において長らく彼らは都市の徘徊者であり、しなびた知力のシンボルと言われていました。
そうした伝統との断絶や荒廃した期間を経て、しかし現在彼らはふたたび自然と調和する彼らなりの方法を確立し直し、平和で霊的な集団生活の見本となっています。
もちろん、だからと言って文字通りあなたに自然に還れとか、個性を放棄しろなどと言うつもりはありません。しかし、どうかこのタイミングで現代の彼らくらい健全でシビアな感覚を取り戻しておいてほしいのです。
つまり、自分は何をするべきではなく、その代わりに日々どんなことを積み重ねるべきなのか。大抵の場合、不自然の発生する原因は、理の欠如にあるものですが、あなたが依拠すべき「理」はどこに求めるべきなのか。
自分の生活や暮らしぶりを改めて戒める基準を、きちんと設定しておくこと。それが今週のおうし座が行っていくべき「深い研究」なのだと言えるでしょう。
おうし座の今週のキーワード
トーテムポールを立てること