さそり座
魔法円の中で
生の意味を回復するために
今週のさそり座は、ひそかに魔法円をつくる魔女のごとし。
アニメや漫画などに登場する魔法円は、結界のような働きをしていて、そこから一歩でも踏み出すと悪魔にやられてしまいますが、実際の魔女術ではそのようなことはありません。
魔法円とはあくまで、日常的空間から聖なる空間へシフトするために描かれ、神々の世界と俗世間との狭間であり、祭儀をとり行うための場。もちろん出入りも自由です。
今週のあなたは、自身の体験に基づく確信によって自身の「生の哲学」を再構築していくことがテーマとなってくるでしょう。
自分独自の理想を自分でこさえた祭壇に掲げ、そこから自らの喜びや権利を引き出す。そのためひとり静かに、しかし力強く踏み出すときです。
法を定める
魔術の本質は、複雑な決まり事の遵守にあるのではなく、あくまで自然と、しかし確実に引き起こされていく意識の変容にあります。
そしてそれは、あちらとこちらの二つの世界を行き来しつつ、「両方の世界をすこやかなものに」していくことでもたらされるもの。
ではそもそも「すこやか」とは、一体どのようなことを言うのでしょうか? この点について、例えば占星術研究家で魔女術にも詳しい鏡リュウジはこう指摘しています。
現代における魔女運動において魔女たちが求めるものは、
「生きた宇宙との繋がりによる意識変容」「身体性の回復」「自然(大地)への回帰とエコロジー」そして
「女性原理の再生」の4つに集約され、それはいずれも時代が置き去りにしてきたもの
つまり、明日へ生き延びさせる希望が再び取り戻され、回復された状態こそ、「すこやか」であるということにほかならない。
ひとりの人間として、あなたが大事にしたい倫理観や美意識を、自分なりの「法」として、定めていきましょう。
「愛は法なり、意志のもとでの愛こそが。」(『法の書』アレスター・クロウリー)
今週のキーワード
生の意味を回復する