いて座
枠の外へとはみ出していくこと
どんな分野であれインサイダーになってはいけない
今週のいて座は、「アウトサイダーであれ」というより「アンチ・インサイダー」な星回り。あるいは、「これだけあればいい」という考え方の反対方向へ振り切っていくこと。
どんな分野の仕事であれ、それなりに長く続けていると、社会的にはインサイダーになってきます。少なくとも、そう見られるようになってくる。
それで課される責任まで放棄していけというほど極端な話ではないにせよ、逆に言えば、そこで心中しないようにするということは、案外大切なマインドなのではないでしょうか。
たとえば、雑誌にしてもイベントにしても、ある一つの価値観や傾向でまとめるより、複数のレイヤーが重なりあっていたり、ランダムに繋ぎ合わされていくものを面白いと感じるのがいて座の人たちな訳ですが、やっぱり誰か人をはさんで仕事をしていくと、「色々ある」と言っても、どうしても通り一遍のものに落ち着いていきがちになります。
だから、そこではいかに「普通これはないよね」というものを呼び込んでいけるか、もうひとひねりにこだわっていけるか、ということが問われてくる訳です。
10日にいて座から数えて「コラボレーション」を意味する7番目のふたご座で新月を迎えていく今週のあなたもまた、少しでも自分がハマり込んでしまいがちな特定のジャンルの外部に飛び出していくことを意識してみるといいでしょう。
たまには風邪をひこう
風邪をひくと頭はボーっとして、活動の生産性も落ち、なんだか世間からひとり取り残された気分になるものですが、ある意味で今週のいて座はそうした風邪っぴきの状態に近づこうとしているのかも知れません。
風邪をひいた人間を見て、医者は発熱は体に入ったウイルスを免疫が撃退している証拠なのだと言いますが、これは一体どういうことなのでしょうか?
しかし、ここではっきりしたことは、個体の行動様式、いわば精神的「自己」を支配している脳が、もうひとつの「自己」を規定する免疫系によって、いともやすやすと「非自己」として排除されてしまうことである。つまり、身体的に「自己」を規定しているのは免疫系であって、脳ではないのである。脳は免疫系を拒絶できないが、免疫系は脳を異物として拒絶したのである。(多田富雄、『免疫の意味論』)
つまり、自分ではないものを通して、たえず新しい自分を創り続けているのが免疫であり、
風邪をひいている時というのは、脳の自己定義を放棄して、「自己」の輪郭を描き直しているのだということ。
今週のあなたもまた、つい合理的推論にハマり込んでいきがちな脳みそではなく免疫を、知性の代わりに第六感を働かせていくことで、自分という存在をより大きく、より多様に再定義していくことがテーマとなっていきそうです。
今週のキーワード
異物を通して自己は書き換わり続ける