うお座
地獄と永遠
今週のうお座:生存の一番のしるし
今週のうお座は、きらめく星と花ざかりの果樹を重ねあわせていくかのよう。すなわち、変わらぬものと、脆く儚いものは、ともに永遠の印象を与えるものであることを実感していくような星回り。
心から貴重だと思えるものが、同時にひどく傷つきやすいものであることは本当にいいことなのです。傷つき、失われゆくということこそが、生存の一番のしるしであり、美しいものを美しいと思える感受性を育んでくれるから。
そして、そういうことに気付くためには、人は孤独な時間が必要なのです。この世という仮の宿には、行くも帰るもひとりなのだということを今週は改めて感じていくでしょう。
しかし、それは永遠なるものを受けとっていくための契機であり、今あなたにはそうした感覚を思い出すチャンスが訪れているのだと知ってください。
地獄くだり
ルーマニアの宗教学者エリアーデは、ある日の日記にこう書いています。
「私は繰り返される失敗、苦難、憂鬱、絶望が、ことばの具体的で直接的な意味での<地獄下り>を表していることを明晰な意志の努力によって理解し、それらを乗り越えうる者でありたい、と念じている」
彼のこの言葉は、そのまま生き様であるがゆえに、非常に重い。
しかしこうした重さは、高慢になったり、逃げたりしている自分の姿=影を受け入れた人にだけ宿るものなのでしょう。
永遠なるものをつかまえていくということは、暗い穴に降りていくような仕方でこそ可能になるものなのかもしれません。
うお座への今週のキーワード
生存と喪失は表裏一体